本日25日、当サイトトップページのコラム「グッモーニン伊勢崎〜♪」に下記文章を書きました。
国立社会保障・人口問題研究所日本の地域別将来推計人口(令和5(2023)年推計)この推計は、令和2(2020)年の国勢調査を基に、令和32(2050)年までの5年ごと30年間について、男女・5歳階級別、市区町村別に推計したもので、対象自治体数は、令和5(2023)年12月1日現在の1,883 市区町村です。この推計のうち、群馬県自治体について、以下まとめました。 群馬県・市別人口推計(2020-2050年)2050年には群馬県内の全自治体で人口が減少しますが、その中で、減少率が最も少ないと推定された市は伊勢崎市(減少率=9.8%)でした。減少率が20%以下の市は次の3市でした。太田市(10.3%)、高崎市(11.3%)、前橋市(18.2%) 伊勢崎市の減少率が少ない理由を考えると、 ●大半が平坦地(住宅地や工場用地の造成が他自治体に比べて低コスト) ●工業団地が多い(就労機会が多い、就労者が住む) ●ショッピングモール(スーパーを核店舗とするモールも含む)が多い(日常の買い物が便利) ●近隣他市への時間距離が等しく近い(桐生、太田、深谷、本庄、玉村、高崎、前橋、渋川等の真ん中に位置する) ●同上を支える幹線道路が整備されている(上武道路、東毛広域幹線道路、北関東横断道路、駒形BP、国道462号) ●区画整理が進んでいる(上質な住宅地が多い) ●公園が多い(住環境・緑地環境、避難所確保、日常の遊び場、憩いの場を与えてくれる) ●外国人が多い(国全体で外国人労働者に依存しつつある現在、伊勢崎市は群馬県内で最も外国人が多い) 等々が挙げられ、個々の特徴が相互作用し、住み易い街を形成しているためと思われます。 一方で、他自治体に比べて少ないのが歴史や文化、教育的側面のハードやソフト。名だたる美術館や博物館もなく、歴史的建造物は戦争で焼失しあるいは解体され、現存する建造物は時報鐘楼と明治館など僅か。境地区の蔵造り、町屋造り・洋館等の家屋は保全状況や観光資源としての活用が不十分。更に山岳地や温泉地のような自然の観光資源に乏しい。 文化・歴史・観光の魅力度が低くても、取り合えず”日常生活のし易さ・便利さ”が優先する限り、伊勢崎市の人口減少は県内でも少ない位置に留まるのでしょう。(2024/4/25 記) |