春には古木の桜が周囲を彩る磯沼。夏には「あかぼり蓮園」の蓮がお堀を埋め尽くし、秋には峰岸山斜面が小菊で覆われ、その時々に大勢の人が訪れる伊勢崎市の磯沼周辺。周囲には峰岸山を始めいくつかの丘陵があり、その低地部分に蕨沢川や鏑木川が流れ、平坦部には田畑が広がっています。集落はきっと昔とそれほど変わらぬであろう姿で、広い屋敷林に囲まれた家屋が点在しています。そんな静かな環境のせいか、花の時期に大勢の人を寄せるこの地域も、時期を外すとひっそりとしています。 ここ十二所古墳はそんな環境の中にあって、入口もカーブした坂道の途中にあり、花の時期においてさえ素通りをしてしまうような場所にあります。 現地説明板によれば、この古墳は、墳丘長約48メートル、後円部が直径30メートルの前方後円墳とのことで、前部の矩形部分はおぼろながら、後円墳は今でもその形を確認できます。推定5世紀末の構築とのことなので、1,500年余り前の建造物が今なお残されていることになり、そんな時の流れに想いを馳せると、日常生活のテンポが忙しなく思えて来ます。 後円墳の頂に上り、北方を眺めれば赤城山が横たわり、西方には天幕城跡の林が見えます。日々の忙しい生活の中、墳頂に上って周囲を見渡し、日々の時間のテンポを狂わしてみるのもいいかも知れません。(2014/1/15 記) |
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現地南西入り口脇に立つ説明板(内容は下記) 2013/10/27 |
十二所古墳の地図 |
現地説明板を下記に転記 伊勢崎市指定史跡 十二所古墳昭和46年6月10日指定
規模は、墳丘長約48メートル、後円部は直径30メートルで、幅約6メートルの周堀がめぐっています。 墳丘面には、川原石及び埴輪片の散布が認められることから 未発掘のため詳細は不明ですが、構築時期は五世紀末と考えられます。
平成20年3月1日
伊勢崎市教育委員会 |
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十二所古墳(前方後円墳) 2012/1/29 |
入り口脇に立つ説明板 2012/1/29 南側から見る全景 2012/1/29 |
西側入り口(カーブの坂道の途中にあります) 2012/1/29 |
十二所古墳の後円墳付近(南西側から) 2012/1/29 |
緑の芝生に覆われる十二所古墳 2013/10/27 |
2007/6/3 古墳の南側を流れる大正用水 2007/6/3 |
前方部分の南側(空き地になっています) 2007/6/3 古墳の南側を流れる大正用水の手前(南側)から 2007/6/3 |