2008/2/6、午後2時からいせさき市民の森公園において「伊勢崎市交通バリアフリー教室」が開催されました。伊勢崎市環境部の主催です。プログラムは下記の通りです。 1.開会 2.あいさつ 3.伊勢崎市交通バリアフリー基本構想の概要 4.講演 東京福祉大学 社会福祉学部 金子准教授 5.新バス紹介(DVD放映) 6.新バスによる実体験及びバス試乗会 7.閉会 以下、当日の様子をお伝えします。(2008/2/7 記) |
会場となった 「いせさき市民の森公園」管理棟 |
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渕上環境部長のごあいさつ |
「伊勢崎市交通バリアフリー 基本構想の概要」の説明 |
背景、目的、経緯、基本方針、重点経路等を説明。説明で意外だったのは、重点経路設定時に対象となった伊勢崎駅の日平均乗降人員の数。JRの平成17年度の資料によると、JR利用者が9,666人。東武線利用者が5,356人、合計=15,022人です。せいぜい3,000人くらいと思っていたので非常に驚きました。 |
講演をする東京福祉大学・金子准教授 |
講演の中で、「伊勢崎市の今回のプランは素晴らしい。『おめでとうございます』の一言に尽きます」とまず述べられ、人の生き方として「色々な事柄の弱点を探し、不平不満を持ち、自分が社会の中で負けている何かを探し、『告発型』、『闘争型』で生きるのではなく、『何か不満はあるけれど、今、自分がここに生きている瞬間を素晴らしいこと、凄いこと』と思える生き方をしたい」と話され、私も非常に共感を得て、目から鱗が落ちた心境でした。 また、「自分が負けている所ばかりを見ている人は本当に病気になってしまいます。物事を否定しなければその先には平安が訪れ、心のバリアフリーがなくなります」とも話され、乗り物や道路、建物等の物理的なバリアフリー対策と同等に、「心のバリアフリー」も重要であることを改めて認識しました。 金子先生は50歳になるまでジャージを着てリハビリテーション施設の現場で医療や介護の業務に携わっていたとのこと、この経歴を通じての講演は非常に説得力あるものでした。 |
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DVDによる新バス紹介 |
参加者。高齢者や障害を持った方達も参加していました。 |
会場に集まった新バス3台 |
いよいよ、バス試乗会です。 社内は↓のように、可愛らしい感じです。 この黄色い手摺にも工夫が施されていて、軽く握っても手に吸い付くように定着します。握力の低い人用の対策とのこと。 |
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車内左側 |
車内中央 |
車内右側 |
車椅子スペース。床の金具に装着。 ↓ 装着状況 |
車椅子での乗車。 運転手さんが介添え 試乗会で市民病院まで往復しました |
車椅子での乗車。 付き添いの人が介添え |
乗降口にステップがありません。画像の黄色い部分は滑り防止のゴム製被覆で、階段ではありません。 床の高さは常時が31cmですが、乗降時には少し傾いて26cmになり、更に乗降し易くなります。 |
乗降客は入口脇の集音マイクを通じて運転手さんと会話できます。車椅子の場合にはマイクの位置が高そうですが、集音機能が高いので、入口近辺で話せば十分に会話できます。 乗降の介添えは運転手さんがしてくれます。また車椅子の床への脱着も運転手さんが行ってくれます。 バス停まで誰かが迎えに来てくれれば、車椅子でも一人で病院に通えるかも知れません。 |
以上、当日のレポートでした。 新しいコミュニティーバスもいよいよ今年の4月から運行開始になります。 新ルートは伊勢崎駅と市民病院を重点地区として、放射線状ルートと環状線状ルートとで組まれていて、ほとんどのルートが主要幹線道路を利用しているので、ルートを覚えやすく、また公平感があります。これら主要幹線道路に設置されたバス停までのアクセスは各利用者が工夫すれば、市内全域を市の無料コミュニティバスで移動できることになります。 伊勢崎市の街づくりへの貢献を大いに期待しています。(2008/2/7 記) |