皆さんのお宅では庭に何かの樹木を植えていますか?我が家は狭いながら色々な木を植えてあります。モチやモッコク、モクレン、シャラ、椿、ハゼ、モミジ、ユズ、ライラック、月桂樹、金木犀、ハナズオウ、樫、ロウバイ、サンショウ、アセビなどです。この内、買ったのはシャラとハゼ、ユズだけで、ほかはもらったり鳥が運んだものです。植えた時にはヒョロヒョロと頼りなく、小さな植木鉢でも十分な大きさでしたが、地植えしてから30年余りが経過するとそれぞれが大きく育ち、ジャングルになる前に剪定や伐採を繰り返しています。 ところで、選定や伐採後の太い幹や枝について、皆さんはどう処理していますか?リサイクルセンターに持ち込んでいますか?それとも短く切断して市のゴミ収集日に出していますか? 実は我が家では太い枝や幹は庭の一画に積み重ねて数年間野ざらしにし、枯葉は腐葉土の材料にしています。長年月放置し、雨や風雪の影響で乾燥・湿潤を繰り返し、虫にも食べられます。その結果、樹皮や柔らかい部分はボロボロと、まるで紙か土のように簡単にそぎ落ちます。中には全体がボロボロになってしまう樹木もありますが、それはそのまま腐葉土の材料にしてしまいます。 樹木の専門知識は持っていませんが、数年間の放置を経てコンコンと硬い音を響き渡らせる木を選んで、あれこれと庭の日曜大工の材料にしています。 長尺が取れる幹は駐輪場やブドウ棚、ハシゴなどの柱材として利用していますが、短い枝や幹は小物材料に利用しています。(2016/8/4 記) |
庭の枯れ木置き場の木が大分溜まってきたので、消費と整理を兼ねて、花台用の椅子を作ることにしました。2つ制作しましたが、共に友人用です。 以前制作したものと比べて、部材の取り付け方法やサイズを変え、グラ付きを抑えるために斜材も取り付けました。座面は板を使用したものと、枝を使用したものの2タイプ。次回以降の参考に寸法図も描きました。 生木は制作後の乾燥収縮があるので使用せず、数年間、野ざらし放置して、皮は剥げて柔らかい部分は朽ち落ちた枯れ木を使用するので、たくさん溜まったと思っても、直径2〜4cmの枝から20〜30cmの直線部材を選び出すとなると容易ではありません。今回、座面が枝タイプで32本、板タイプで20本、合計52本使用しましたが、長さが不足したり、曲がりがキツかったりで、使用に至らなかった枯れ木が数十本はありました。 部材の結合は ●梁・柱部材の結合がL=60mmのネジ釘 ●座面の取り付けがL=30mmのネジ釘 で結合しました。 枯れ木は自由に曲がっていて、直径もエンタシスのように徐々に変わるので、寸法通りに取り付けようとしてもズレが出ます。それが枯れ木作品の味わいですが、几帳面な人はストレスが溜まるかも知れません。 枯れたり剪定した庭木は、ゴミと考えると厄介者ですが、再利用すると貴重な材料となり、不足します。細い枝はチップにして、落ち葉はそのまま腐葉土の材料になり、根っ子はオブジェや花台に、太い幹は支柱になります。そんな視点で見ると、庭木は枯れても剪定しても捨てる部位がなく、DIY用部材として宝です。 最近は自宅の樹木だけでなく、あちらこちらからもらって来るので、保管場所が飽和状態です。太さや長さ、部位ごとに使用計画は立っているのですが、やりたいこと、やるべきことが盛りだくさんで、なかなか順番が回って来ません。(2018/5/14 記) |
枯れ木で作る椅子(寸法図) 部材の結合 |
諸定寸法に刻んだ枯れ木 |
諸定寸法に刻んだ枯れ木 |
座面が板タイプ |
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組立完了。側面と前面に斜材取り付け。 |
戸外用塗料で塗装完了 |
イワヤツデを置いてみました 寄せ植えを置いてみました |
座面が枝タイプ |
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座面の枝の不揃いが味わい |
塗料は戸外用で木目を残すクリア性 |
座面に座るのは、友人が制作した陶製のヨーロッパ風建物。 |
ガーデニングを楽しむとき、地面に直接植えられずに、鉢植えで楽しむ草木があります。特に、元々、中高山を適地とする山野草などは、直接地面に植えると夏の地熱に耐えられずに朽ちてしまうので、鉢植えにして、半日蔭で風通し良く、涼しそうな場所を探して、時々移動させます。ハンギングバスケットやコンテナガーデンなどは、それ自体で庭やフェンスを飾る一つのまとまりなので、置かれるべき場所が大方決まっていますが、これら単体の鉢植えは、なかなか置く場所が決まりません。 鉢を地面や棚にただ並べておくだけでは、ホームセンターの草花売り場のようで、味わいがありません。と言って、エクステリアやガーデニングの店に出かけて、ちょっと洒落た陶製や石膏、石づくりの花台を買おうと思っても、数千円の値札に一瞬にして撃沈。時には諭吉さんの出番さえ必要な値段です。年金暮らしの我が身、贅沢はできないので、それならばと庭の枯れ木を使用して花台を作ることにしました。(2017/5/23 記) 【材料】 ●材料:剪定した庭木を数年間野ざらしした枯れ木とDIYの残材。 ●塗装:戸外露出環境で長期間の使用に耐えさせるために屋外用ペンキで塗装(水性アクリルシリコン)。 ●部材の接合:木工ボンド接着後、長めのネジ釘で締め付け。 |
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数年間放置後の庭の枯れ木 完成(塗装前) |
背中の支柱には座面の板を挟む溝を彫ります 完成(塗装前) |
完成(塗装後) |
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使用状況。ドングリから生えたコナラの鉢。 |
使用状況。石と鉢に植えたマイズルソウとダイモジソウ。 |
小さなペアの椅子の花台こちらは小さくてペアの椅子の花台。玄関ドアの両脇にペアで置くイメージで制作しました。 |
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完成(塗装後) 完成(塗装前) |
完成(塗装後) 完成(塗装前) |