埼玉県秩父市荒川久那(旧秩父郡荒川村)の荒川水系浦山川に建設された浦山ダム。ダム形式は重力式コンクリートダム。大きな特徴は提高156mが日本国内の同型式のダムの中で、宮ヶ瀬ダム(神奈川県相模原市)と並んで第2位であること。 しかも第一位の奥只見ダム(新潟県魚沼市)との差はたった1mです。 その圧倒的な高さは、堤体の下からダムを見上げると大迫力で目の前に迫り、また堤頂部から水叩きを見下ろすと、足元が宙に浮いてしまうかのような怖さを抱かせます。 ここ数年にわたり、関東県のダムを見学していますが、見学者用エレベータが整備されているのは多くはありません。そんな中で、ここ浦山ダムには見学者用エレベータだけでなく、その通路としての監査廊がギャラリーになっていて、浦山ダムのことや地域の生態系のこと等を学習できます。通路途中の階段(64段)には車椅子用エスカレーターも整備されています。エレベーターがあるので、堤体下部、上部、どちらから訪れても全体を見学できます。 訪れたのは2019年6月12日。平日の水曜日で、見学者用エレベーターを利用できましたが、浦山ダムのウェブサイトによれば、月一回程度の点検日があるので、エレベーターを利用したい場合には事前確認をお薦めします。また脚力に自信がある方は、左岸の堤体脇に整備された階段(498段)に挑戦するのもいいかも知れません。 堤頂部には浦山ダム資料室”うららぴあ”があり、2階の資料室にはダムに関する資料や写真等が展示されています。訪問日には利用しませんでしたが、1階の”さくら湖食堂”も、去る6月3日から営業再開したとのこと。ガラス窓越しにダム下流を眺めながらの食事や休憩も楽しそうです。 訪問日には曇り空のために遠望できませんでしたが、ダム眼下には秩父市街地、更に後方には北関東の山々を遠望できるようで、次回の訪問を促してくれます。(2020/8/1 記) ダム諸元ダム型式:重力式コンクリートダム堤 高:156 m(重力式コンクリートダムとして日本国内第2位(2020年7月時点)) 堤 頂 長:372 m 堤 体 積:1,750,000 m³ 流域面積:51.6 km² 湛水面積:120.0 ha 総貯水容量:58,000,000 m³ 有効貯水容量:56,000,000 m³ 事業主体:水資源機構 電気事業者:東京発電 施工業者:飛島建設・間組・竹中土木 着手年/竣工年:1972年/1998年 出典:Wikipedia |
▲ページTopへ浦山ダム(2019/6/12) 動画で紹介荒川水系浦山川・浦山ダム(3分47秒) 2019/6/12 |
堤体下から眺める浦山ダム 2019/6/12 ダム堤頂部と非常用洪水吐を下から眺める 2019/6/12 アーチで装飾した堤頂部 2019/6/12 浦山ダム(非常用洪水吐) 2019/6/12 秩父さくら湖秩父さくら湖 2019/6/12 |
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底部取水ゲート(保安ゲート) 2019/6/12 |
制水ゲート 2019/6/12 |
堤体下の監査廊への入り口 監査廊とエレベーターホールを繋ぐ階段。右は車椅子用昇降装置。 2019/6/12 |
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車椅子用乗降口 2019/6/12 |
階段数は64段 2019/6/12 |
2019/6/12 鯉の後生車 2019/6/12 広い堤頂部 2019/6/12 浦山ダム総合管理所 2019/6/12 |
2019/6/12 願い事かなえ石鎚 2019/6/12 謎の入り口(総合管理所東側の山) 2019/6/12 浦山ダム資料室 うららぴあ 2019/6/12 |
浦山ダム資料室 うららぴあ 2019/6/12 |
浦山ダムカード 浦山ダム管理開始20周年記念 浦山ダムカード Ver.1.0(2007.07) |