先週末3月19日(土)、大国神社(伊勢崎市境下渕名2827)において寺社林の調査・観察会が開かれました。NPO法人伊勢崎佐波緑化協会(理事長 小杉啓司さん)主催です。 小雨が降ったり止んだりのこの日、参加者は主催者を合わせて29名。配布資料によれば調査は既に完了していて、小杉理事長と大国神社総代表の新井さんの挨拶のあと、樹木医の田中洋助さんが調査結果を説明。その後、大国神社の参道や境内、林で育つ草や樹木を田中さんの解説を聞きながら観察しました。 大国神社の樹木はほとんどが植えたものとのこと。調査結果によれば、胸高周(*)が300cm規模の大木として、アカマツやケヤキ、ヒマラヤシーダ、イチョウ、エドヒガン、ソメイヨシノ、エノキ、アラカシ、ヒノキがあり、このうち、アラカシは根元周が415cm、分岐枝7本のご神木で、本殿裏側に奉られています。大木以外の樹木は針葉樹が285本、広葉樹が76本、合計361本あります。 大国神社には元は古墳があって、林の3ヶ所に昭和15年建設の「古墳」と示した石碑が立っています。古墳は未発掘とのことで、今でも僅かに形状を推測させる地形が残り、現在も何ヶ所かに穴があって狸も生息しているとのこと。 観察会の内容を一部紹介しますと・・・、
平坦地が広がる伊勢崎市。林や森が少なく、まとまった樹木を見られるのは公園か古墳、そして神社。緑を守り育てることは、人々が豊かに暮らすために重要なこと。その数少ない緑の資源として神社林に着目して調査が始まったことはとても有意義なことと思います。当サイトでも伊勢崎市内の神社を紹介し続けていますが(→一覧はこちら)、今後もこのような活動が継続的に行われることに大いに期待しています。(2016/3/21) (*)胸高周:人間の胸の高さ(120cm〜130cm。)の樹木の周長。 |
挨拶するNPO法人伊勢崎佐波緑化協会 理事長 小杉啓司さん(左) 2016/3/19 調査結果を説明する樹木医の田中洋助さん 2016/3/19 |
挨拶する大国神社総代表の新井さん 2016/3/19 サワラとヒノキの区別方法 2016/3/19 |
樹木医の田中洋助さんの説明を聞く参加者。後ろは大国神社の拝殿。 2016/3/19 |
エドヒガンサクラの観察 2016/3/19 開花間近のエドヒガンサクラ 2016/3/19 開花間近のエドヒガンサクラ 2016/3/19 |
チチ(乳)イチョウ 2016/3/19 大風で倒れた赤松。内部が朽ちています。 2016/3/19 |
樹木と共生するキズタ(木蔦) 2016/3/19 古墳跡を示す石碑(昭和15年建立) 2016/3/19 古墳跡を示す石碑(昭和15年建立) 2016/3/19 |
キズタ(木蔦) 2016/3/19 古墳跡を示す石碑(昭和15年建立) 2016/3/19 観察する参加者 2016/3/19 根元周415cm、分岐枝7本のご神木・アラカシ 2016/3/19 |
ご神木・アラカシを観察する参加者 2016/3/19 |
枯れ木が引っ掛かった樹木 2016/3/19 閉会ご挨拶で「ぐんま緑の県民基金」や当事業のことなどを話す群馬県議会議員の臂(ひじ)泰雄さん 2016/3/19 |
「こぶ菌」に感染したソメイヨシノ 2016/3/19 ソメイヨシノの「こぶ菌」 2016/3/19 |
閉会 2016/3/19 |