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間之山の薬師様

鎮座地:群馬県伊勢崎市波志江町(旧・三郷村字間之山(あいのやま))|地図拡大表示
ご神体や境内石仏や庚申塔・台座整備薬師様・夏例祭薬師様の春
東側を流れる粕川・堤防舗装工事完成
更新日:2021/4/6 写真下の日付は撮影日
 粕川に架かる間之山(あいのやま)橋の西詰上流にある薬師様。地元では「やくしゃま」と呼び、昔から人々の信仰を集めています。住所は伊勢崎市波志江町一丁目、旧・佐波郡三郷村字間之山(あいのやま)です。薬師様のすぐ北側は旧・赤堀町五目牛です。
 ・・・実はこの場所、私こと管理人・丸男の地元です。当サイト開設以来、遠くの神社仏閣をたくさん紹介しておきながら、地元の祭り神さまの紹介が今頃になってしまいました。
 薬師様と言っても社殿や神楽殿、山門、社務所などがある立派な薬師神社とは異なり、小さな山(*1)の南斜面に小さな祠や香炉台などがあるだけの薬師様です。規模は小さいながらも多くの人の信仰を集めていて、特に毎月8日には多くの願掛けの参拝者が訪れるようです。
 薬師如来は医薬を司る仏で、地元の年寄りたちの話では、間之山薬師様には眼を患う人にご利益(りやく)があると聞きます。

 子供の頃の記憶では、毎年8月8日には地元を挙げて大きなお祭りを行い、間之山橋(当時は木橋で、現在の位置よりも西側(華蔵寺公園側)にあったように記憶しています)から薬師様まで、未舗装道路の脇に一定間隔に燈籠を立て、それが夜道を歩く参拝者の足元を明るく照らし、薬師様の境内や近くには露天商なども出ていました。
 ちょうどテレビが普及し始めた昭和の中頃で、夜の照明と言えば裸電球が部屋に一つと言った時代なので、昼間でも人通りが少ない桑畑に囲まれた薬師様付近が、真っ暗な夜に蝋燭の燈籠で導かれ、照らし出される光景は子供心に非常にファンタジックな光景でした。当時はこの8月8日の行事の事を「やくしゃま」と言うのかと思っていました。

 余談ですが、当時の「やくしゃま」脇の粕川の川岸は篠竹や雑木などのブッシュに覆われ、川にはコンクリート製の堰があり、堰止められた水が深い緑色をして見るからに怖そうな場所でしたが、子供たちだけで良く泳いだ場所でした。もちろん子供の背が立つ深さではなく、水門の隙間から流れ出る水の近くに足を近づけると、「ヒュ〜!」っと吸い込まれるようになり、必死に水門にしがみつきながらも、唇が紫色になるまで繰り返し遊んでいました。大人たちも「危ないから行くんじゃね〜ぞ」と言う割には心配して付いて来た事はなく、そんな野放図な良き時代でした。(2011/4/17 記)

(*1)この小さな山は八日薬師古墳(三郷村第34号墳)で形状は円墳、直径36.4m、高さ4.8m、調査年は昭和58〜59年とのことです。

朱塗りの鳥居。扁額(へんがく)には薬師如来とあります。2010/12/26

香炉台 2010/12/26

サクラと薬師様(北西側から)
2011/4/9

サクラが咲き、華やかに彩られた薬師様。
サクラの木を数えてみると大小で5本あります。
2011/4/9


薬師様と粕川と赤城山(間之山橋から) 2010/12/26

元旦を迎え、しんと静まり返る薬師様。後方には赤城山。 2021/1/1

ご神体や境内

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既に葉桜になっていましたが、
遅咲きの枝が爽やかでした。
2011/4/17



お焚きあげ用の設備でしょうか。
2010/12/26


鳥居の手前に並ぶ石仏や庚申塚
2011/4/17


石仏と庚申塚 2011/4/17

御神体は双体道祖神です
2011/4/17

御神体と祠 2011/4/17


ご神体と祠 2010/12/26


2010/12/26


昔は、ご神体の東脇に山の上に登る道がありましたが、今はブッシュで塞がれていました。2011/4/17

薬師如来のマントラ(*2)です。
おんころころ せんだり
まとうぎ そわか
(*2)真言(マントラ)とは、梵語(サンスクリット語)で唱えるお経のこと です。


鳥居と大きな木立と
2011/4/17


トイレ 2010/12/26

石仏や庚申塔・台座整備

掲載日:2020/5/6 ▲ページTopへ
 薬師様境内前に鎮座する石仏や庚申塔が、背面土や成長した樹木の根等の長期間にわたる圧力で傾いていましたが、2020年4月、地元に住む方のご篤志により整備されました。


前後左右に傾いてしまった石仏や庚申塔 2019/8/8


台座が造られ、真っ直ぐに整然と並べられた石仏や庚申塔 2020/4/27

薬師様・夏例祭 2019/8/8

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 薬師様の夏例祭。行事を司るのは「間之山区」の方たち。班単位で1年交代で担当し、この仕事を「釜番」と呼んでいます。事前準備と当日の仕事は下記の通り。
事前準備(前々日など)  燈篭張り(25個〜30個)。線香や茶菓子などを準備。子供会(育成会)と相談し、子供たちが燈篭に絵を描くもよい。子供たちが参加した場合には、お菓子とジュースの袋詰めを配布。
当日  午前9時から午後7時まで、薬師様境内に詰める。午後6時、燈篭点火。酒、菓子、果物、花の品を供える。 お線香を準備して参拝者に売る。売価=50円。参拝者には菓子を配る。


花や果物等が供えられた御神体(双体道祖神) 2019/8/8

釜番の皆さん

釜番の皆さん

お線香をあげる参拝者

釜番の皆さん

香炉台

薬師様の参道も燈篭が灯されます

薬師様の東側を流れる粕川・堤防舗装工事完成

掲載日:2020/5/6 ▲ページTopへ
 薬師様の東側には南北に粕川が流れています。

 2019年9月、薬師様の南100m程の位置から北方に向かって右岸堤防の舗装工事が始まり、2020年2月末には完成しました(→記事はこちら)。この堤防道路は車両の通行はできませんが、サイクリングや散歩の人ならば粕川からの来訪も可能になり、境内前には早くも通行者が踏み固めた通路ができています。

 地元では病気、特に眼の神様として、またピンピンコロリの神様として崇められている薬師様。地元の人たちが回り番(この当番を「釜番」と言います)で世話をしていますが、今年の4月には平月の2倍以上のお賽銭があがりました。新型コロナウイルス蔓延の世相を反映したのかも知れません。(2020/5/6 記)


薬師様の東側を流れる粕川に堤防道路 2020/4/27

薬師様の

掲載日:2021/4/6 ▲ページTopへ
 2021年の春3月、伊勢崎市では暖かな日が続き、桜も例年より早めに開花し、薬師様から南西方向500mの華蔵寺公園の桜は3月中に満開を迎えました。4月5日、華蔵寺公園の様子から、ここ薬師様の桜も見ごろを過ぎてしまっただろうかと訪れてみると、まだ十分に見ごろで、薬師様が鎮座する八日薬師古墳(三郷村第34号墳)の円墳をフンワリと持ち上げているかのようでした。
 社殿も神楽殿もなく、手水舎や社務所、トイレもなく、石造りの双体道祖神が祀られ、香炉台があるだけの小さな小さな地域の守り神・薬師様。世話をしているのは地元の方々です。4月8日には春例祭が開催され、地元の皆さんが参拝者をお迎えします。(2021/4/6 記)




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