群馬県吾妻郡中之条町四万、利根川水系四万川に建設された四万川(しまがわ)ダム。ダム型式は重力式コンクリートダム。数多い同型式のダムの中でも、下から見上げる姿が飛び切り美しいダムです。西洋の城をイメージしてデザインされたとのことで、そんな工夫が功を奏しているようです。 またダム湖”奥四万湖”のコバルトブルー色の湖水も特徴的で、山々に囲まれて静かに佇む風景は神秘的です。ダム建造によってできた人造湖とは言え、古来からの伝説があったとしても信じるに十分な神秘さです。この青さは、「湖水に含まれるアロフェン(アルミニウムケイ酸塩粒子)のレイリー散乱によるものと考えられている。」と何やら難解な説明が見つかりますが、青さに理由があることが分かっただけでも貴重です。 堤頂は道路になっていて、一般車両の通行が可能です。堤頂を歩いて奥四万湖を眺め、周囲の山々を眺め、下流側の広い堤体面や減衰工を眺め、また下流域の山間の風景を遠望するのも楽しいことです。堤頂の高さ89.5mは、群馬県運営のダムとしては最高とのこと。 ダム堰堤右岸には”四万せせらぎ資料館”があり、その駐車場の隅から続く階段を登れば展望台に導いてくれ、奥四万湖を一望できます。ダムの概要は下記の通りです。(2019/2/13 記) ■堤高=89.5m、堤頂長=330m。 ■堤体積=516,000m3、総貯水容量=9,200,000m3。 ■事業主体=群馬県、電気事業者=群馬県企業局。 ■発電所名=日向見発電所(認可出力=1,000kW) ■着手年=1980年、竣工年=1999年。 |
四万川(しまがわ)ダム(3分8秒) 2017/12/9 四万川ダム 2017/12/9 四万川ダム・躯体 2017/12/9 四万川ダム位置図(Google Map) |
四万川ダム・堤頂の道路 2017/12/9 四万川ダム・堤頂の道路 2017/12/9 |
四万川ダム・堤頂 2017/12/9 四万川ダム・ダム下端 2017/12/9 |
奥四万湖の銘板 2017/12/9 奥四万湖 2017/12/9 奥四万湖 2017/12/9 奥四万湖と四万川ダム堰堤 2017/12/9 網場(あば) |
四万せせらぎ資料館 2017/12/9 四万川ダム常用洪水吐設備(分割1号) 非洪水期常用洪水吐ゲート 2017/12/9 常用洪水吐き 2017/12/9 エレベーター 2017/12/9 |
展望台への階段 2017/12/9 表面取水設備(選択取水設備) 2017/12/9 インクライン 2017/12/9 減勢工 2017/12/9 |