この木の名前を覚えたのは家で咲き続けて十数年が経った頃。今残っているのは2代目です。 初代は家の北西の角地の通路脇に植えていて、それほど大きく育たないだろう思っているうちに年々大きく育ち、通行に邪魔になり、その都度剪定していましたが、ある年に根ごと引っこ抜いてしまいました。 その時に脇で育っていた小さな株を現在の場所に移植し、それが少しづつ成長しているところです。元々誰かにもらったのか自分で買って来たのか、その経緯もよく覚えていません。そんな存在感が薄いこの木。名前はミツマタ。 名前を覚えたのは、枝や樹皮がほかの樹木と異なったからです。枝はしなやかで柔らかく、剪定鋏を入れるとスパッと切断できずに皮が鋏に引っ掛かり、ズルズルーッときれいに剥け、皮が紐の代用になる感じです。この特性ならばと思って調べると案の定「ミツマタ」でした。 ミツマタと言えば、コウゾや雁皮(ガンピ)と共に和紙の材料。ミツマタの名前の由来は枝の先が3つに分かれることからとのこと(cf.下の画像)。名前は小学校頃に学校で学んだ気がしますが、四国の山中辺りで育つ木と思っていて、まさか我が家にあるこの木とは結び付きませんでした。 我が家のミツマタの花は、小さな筒状の花が丸い団子のように集まり、筒の内側は黄色、外は白。垂れ下がって咲くので、上から見ると白い雪の結晶が集まったようで美しく可愛い。園芸種では濃い黄色やオレンジ色等もあるようです。レンギョウやサンシュユ、マンサク等と同様、葉が出る前に花が咲くので、花が存在をアピールしてくれます。今の場所も通路脇なので、邪魔な枝は時々選定していますが、剪定し過ぎて枯らしてしまわないよう手入れしたいと思っています。(2023/5/5 記) ミツマタ;ジンチョウゲ科ミツマタ属 上から見たミツマタ。雪の結晶のよう。 2023/3/25 ちょっとピンボケですが・・・。白い被写体は「白飛び」してしまうので難しい。2023/3/25 我が家の2代目ミツマタ。紫陽花や京カノコ、カサブランカ、クリスマスローズと同居。2023/3/25 下から見上げて撮ってみました。筒の中の黄色が分かります。 2023/3/25 下から見たミツマタ 2023/3/25 花が咲き終えて、葉が出てきました。↓の画像に「3つ股」を図示。 2023/5/5 3つに別れた枝 2023/5/5 |