茂呂地区では、茂呂町一丁目・茂呂町二丁目・南北千木町・美茂呂町・茂呂南町に江戸時代末期の嘉永年間に作られた5台の屋台があります。 この5台の屋台は製作されてから約170年になりますので、彫刻や床、柱などの損傷が各部に見られるため、平成30年度から3年計画で文化庁の補助を受けて修復事業を実施しています。平成30年度は茂呂町一丁目と二丁目が完成しました。 平成31年度(令和元年度)は南北千木町が完成しましたので、2月13日〜20日に茂呂公民館で”写真パネル展“を開催いたします。貴重な郷土の文化遺産の修復記録をぜひご覧ください。(文 鈴木 宣男さん(Suh san)) |
2013年3月28日、Suh sanから嬉しいメールが届きました。茂呂の屋台5台が2010年10月に伊勢崎市指定重要有形民俗文化財に指定されたことに続き、今回は、茂呂5地区のお囃子が去る3月26日付けで「伊勢崎市指定重要無形民俗文化財」に指定された知らせです。以下、Suh sanこと、鈴木宣男さんから送られて来た写真とコメントです。 | |||||
茂呂地区の五基の屋台は平成22年10月1日に「伊勢崎市指定重要有形民俗文化財」の指定を受けて、活発な活動を実践して来ました。 平成22年には飯福神社の秋祭りでも屋台囃子の演奏を90年振りに復活し、千本木神社の秋祭りとともに地域に密着した活動を続けております。その後も重要無形民俗文化財の指定を受けるために、平成23年9月に文化庁の補助事業を受けて屋台囃子の映像記録DVDを作成収録する等の準備を進めておりました。 そして、多くの子供たちに屋台囃子教室を開催して指導するとともに、大人を対象とした後継者養成事業にも取 り組んで参りました。 この度はそうした活動を伊勢崎市教育委員会に認めていただき、平成25年3月26日付けで茂呂地区の五保存会が「伊勢崎市指定重要無形民俗文化財」の指定を受け、指定書は3月28日に山口教育長から交付していただきました。 今後も文化遺産を活かした地域活性化事業などを通じて、各保存会が保有する由緒ある屋台の保存と、伝統ある屋台囃子を後世に伝承し、郷土芸能の振興及び発展をはかりたいと思います。 文 by Suh san |
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伊勢崎市指定文化財指定書交付式〜山口教育長から交付を受ける各保存会代表の皆さん〜Photo by Hirosuta |
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茂呂町1丁目保存会 石原副会長 南北千木町保存会 鈴木会長 茂呂南町保存会 栗原会長 記念写真 |
茂呂町2丁目保存会 山川副会長 美茂呂町保存会 村田会長 山口教育長挨拶 福島茂呂地区屋台囃子保存会連絡協議会長謝辞 |
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伊勢崎市指定文化財指定書 ※上記指定書を印刷する方法→(1)指定書のどこかで右クリック (2)「画像を印刷する」
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※上の記事を印刷する方法→(1)記事のどこかで右クリック (2)「画像を印刷する」 |
茂呂地区の五保存会の屋台囃子が伊勢崎市指定重要無形民俗文化財に指定されましたので、4月21日(日)に各町内の区長さんなどのご来賓をお迎えして、北千木町の「レストランやまと」で盛大な祝賀会を開催しました。総勢42名…共通の話題を持つ事は凄い事で、あちこちで話の輪が開きました。今後もこれを励みに「こども屋台囃子教室」や「後継者育成事業」を通じて、貴重な地域伝統文化を後世に伝え、保存と発展に努めたいと思っています。写真から賑やかな様子が伺えれば幸いです。(文 by Suh san) | ||
重要無形民俗文化財指定・祝賀会(Photo by Hiroko Studio) |
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@司会進行はSuh san担当 C伊勢崎市文化財 関調査委員ご祝辞 |
A茂呂地区屋台囃子保存会連絡協議会 福島会長挨拶 D熊谷市山車屋台研究会 新島会長ご祝辞 |
B茂呂地区 石原区長会長ご祝辞 E乾杯のご発声は新井市議議員!! |
F総勢42名で記念写真 ハイポーズ!! |
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G緑の半纏は茂呂町2丁目、 濃紺は茂呂南町、 VTRカメラはHiroko san JトミちゃんとHiroko sanの熟女コンビ Mトミちゃんと良ちゃん |
H一斉に営業開始 Kキムちゃんと快枝さん N近ちゃんとMr Murata P菊池南千木町区長と熟女2人 |
I鶯色の半纏は美茂呂町の面々 Lターちゃんと関口さん O新島さんと関さん大いに語る |
Q宴たけなわ R大和市議会議員他主賓の皆様 S両手に花の福島会長。 カクシテ夜は更けゆく ・ ・・ |
伊勢崎市域やその周辺地域には、屋台囃子と称する多くの祭り囃子が伝承されている。これらは、サンテコ(参手鼓)と呼ばれる演目を基本とする祭り囃子で、主として群馬県から埼玉県北部に広く分布する。茂呂地区に伝承される茂呂一丁目(宿)、茂呂二丁目(中屋敷)、南北千木町(下茂呂)、美茂呂(堀組)、茂呂南の5つの屋台囃子もこの系統の祭り囃子にあたる。 使用される楽器は、附太鼓3、大胴1、鉦2、笛1が基本である。特に附太鼓の演奏については、3人の叩き手が、大きな動作で附太鼓を叩く際、その振付の鮮やかさが、この祭り囃子の特徴ともなっている。この振付に関して、撥を回転させたり、回転させずにきれいに腕を振り上げるなど、それぞれの団体で独自性を持った伝承を持っている。また、こうした振付の特徴については、固定的なものではなく、一定の形を伝承しながら、今日も変化をしている。 基本となる曲は参手鼓であり、どの地区でも古くからそれぞれの伝承を行ってきた。一方で参手鼓以外の曲目については、もともと伝承がなかったり、一時伝承が途絶えるなどして、近隣の他所から伝授を受けて継承している。このように、祭り囃子に変化を求めて新しい演目を受容していく傾向は、今日でも見ることができ、この地域の祭り囃子の特徴の1つともなっている。 上演の機会は、現在、7月の茂呂地区納涼祭、8月のいせさき祭り、9月の飯福神社秋祭りが挙げられる。このほか、美茂呂では7月31日、8月1日の水神宮祭、7月の世良田祇園祭、南北千木町でも、7月の世良田祇園祭、10月の千本木神社秋祭りで上演している。 かつては、地域の祭りで上演するという例もあるが、むしろ近隣の世良田(太田市)の祇園祭、伊勢崎の祇園祭、中瀬(埼玉県深谷市)の祇園祭などに呼ばれ、そこに出る屋台に乗って上演することが一般的であった。特に各地区とも、屋台を伴う大きな祭礼として知られる世良田祇園祭で演奏された経験を持つ。現在でも美茂呂では、今井と南八の屋台の祭り囃子を担っている。南北千木町でも古くから下新田との交流があり、現在も継続している。 茂呂地区の屋台囃子の構成・曲目や上演機会は、伊勢崎市域やその周辺地域にみられる、参手鼓を基本した祭り囃子の典型である。また、各地区とも屋台を保有しており、伝統的な演奏形態が現在でも行われている、あるいは行うことが可能である。このことは、当地域の歴史・文化を考える上で貴重な無形民俗文化財であるといえる。 伊勢崎市文化財文化財調査委員・上尾市教育委員会生涯学習課長 関 孝夫
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2010/10/4、Suh sanから嬉しいメールが届きました。 茂呂地区の屋台が10月1日付けで「伊勢崎市指定重要有形民俗文化財」に一括指定された知らせです。 |
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今回指定を受けた茂呂の5地区は「茂呂町1丁目」、「茂呂町2丁目」、「南北千木町」、「美茂呂町」および「茂呂南町」で、それぞれの屋台の建造年は下記の通りです。
遡ること160年余り昔に造られたこれらの屋台が、屋台囃子と共に、大切に維持管理され続けてきた事、とても素晴らしいことと思います。この指定について、他の2件の指定と併せて、10月2日(土)の上毛新聞に掲載されました。(→ご参照ください)(2010/10/4 記) |
平成22年10月2日、上毛新聞に掲載された記事(抜粋) |
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伊勢崎市指定重要有形民俗文化財の指定書 名称 茂呂の屋台 5基 指定日:平成22年10月1日 伊勢崎市教育委員会指定 |