■日時:2016年(平成28年)3月12日。9:00〜 ■場所:清野雪江さんの工場(伊勢崎市) ■制作者:清野雪江さん。協力:石井捺染さん。 ■内容:捺染と蒸熱完了後の経糸の巻き取り 取材・撮影・記録:上岡(Go!伊勢崎) 2016/5/27 記
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経巻(たてまき、経糸の巻き取り) |
経巻(たてまき。経糸の巻き取り)とは、捺染加工と蒸熱を完了した経糸を、乾燥させながら巻き取る工程のことです。経巻を行うのは群馬県伊勢崎市の清野雪江さん。大正14年生まれ、現在90歳、まだまだ現役でお元気です。 経巻を行う機械は「巻き台」や「巻き取り機」と呼ばれ、伊勢崎市に現存し稼働する機械は清野さん所有のこの一台のみ。 「巻き台」の主要部材は弓状にカーブした金属製の平板。それを挟むように両サイドに回転軸が取り付けられ、一方の軸に捺染と蒸熱を終えた経糸の束を挿入し、もう一方の軸に、巻き取る側の筒状の箱を挿入します。 金属製の平板は綺麗に磨かれて鏡のようです。湿気も加えられながら錆ひとつない状況から判断して、材質はステンレスのようです。 「巻き台」は、弓状の金属板のほか、駆動部、回転部、加熱装置、貯水装置など、多数の機能で構成されています。試行錯誤を経て完成した手作り機械です。 金属板は下面からガスの火で加熱されて熱く、「捺染加工」後、「蒸熱」を終えて湿気を含んだ経糸をこの金属板の上面を滑るように移動させることで湿気を除去します。 熱し過ぎて経糸の材質を損なわないよう、金属板下面には水が蓄えられ、蒸気になるまで熱せられます。金属板脇に立つ金属の筒から水蒸気が噴出することでその確認を行います。これらの理屈は蒸気アイロンの仕組みと似ています。 2016年3月12日、捺染加工担当の石井捺染さんと当プロジェクト責任者の金井珠代さんに同行し、取材させていただきましたのでご覧ください(2016/5/27 記)。 経巻(たてまき。経糸の巻き取り) 2016/3/12(4分54秒) 経巻(たてまき。経糸の巻き取り) 2016/3/12 経巻(たてまき。経糸の巻き取り) 2016/3/12 送り側で協力するのは石井広美さん、石井茂夫さん 2016/3/12 |