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顕彰会の趣意書

掲載日:2025/7/18

 伊勢崎市に生まれた町田佳聲は、産業の近代化が進む中、日本の民謡が失われてゆくことの危機感から、日本全国の民謡を収集し「日本民謡大観」を著した。
 また、ラジオ放送の黎明期からテレビが登場する昭和の半ばまで、民謡の発掘、採譜、保存、振興に多大な業績を残し、民謡愛好家から「民謡の父」と呼ばれている。
 さらに民謡番組の編集者として、併せて民謡歌唱コンクールの審査員として多くの民謡愛好家に親しまれた。

 2001年に群馬県で開催された「国民文化祭」では、本市が町田佳聲の生誕地であることから「民謡民舞の祭典」の会場になった。
 また、本市三光町には佳聲の生家が残っている。

 「いせさきまつり」の民謡流しで踊られている「からりこ節」は、北原白秋が作詞し、町田佳聲が作曲した民謡である。大正から昭和初期における織物産業の最盛期に全国から訪れる買い付けの人々をもてなすために、地域経済を代表する織物組合と甲種料亭組合の要請を受けて作られた。踊りは花柳徳治の振り付けによるものである。
 一昨年末「からりこ節」の当時の動画が現存していることが分り、現在有志によるお座敷版「からりこ節」の復活が期待されているところである。
 民謡流しで踊られている「からりこ節」は、市の祭りや民謡愛好家の発表会を通して普及し、老若男女誰もが楽しめるようになった。しかし、指導者の高齢化等によりその継承が不安視されている今、本会の活動を通して再び市民が楽しめるように取り組みたい。

 これらの活動を通して、町田佳聲の功績を学び、市民の誇りとして継承していくことを目的に町田佳聲顕彰会を発足する。

令和6年3月31日
町田佳聲発起人会一同



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