伊勢崎市や近隣をブラリサイクリングしていて、何度もその脇を通過していても、なかなかその存在に気が付かない沼や古墳、神社があります。特に伊勢崎市の赤堀今井町やその西方の前橋市西大室町、東大室町、荒子町などはちょっとした高さの山や林、杜が多く、自然地形なのか古墳、あるいは沼や神社なのか、遠目には判別ができません。 好奇心に任せて入って行き、少しずつ見聞を広めていますが、まだまだ知らない場所がたくさん残っています。そんな時、春の桜やツツジが咲く時期に、向こうからその存在を知らせてくれる場合があります。 ここ伊勢山古墳(五社稲荷古墳)もそんな一つ。先月4月24日、前橋市の大室公園の西方、乾谷沼の南方の田園地帯をサイクリングしている時、西方に何やら赤い色に覆われた小さな山が目に入ってきました。「産泰神社だろうか?」と思いつつ向かうと、そこが伊勢山古墳。
近づけば赤い色はツツジで、古墳全体を覆っています。数日前に下草を刈ったようで、足元が綺麗に刈り込まれています。誰もいない古墳、入り口には石の鳥居があり、緩い勾配の石段が続いています。その先を眺めればもう一つ赤い鳥居があります。ちょっと怖々と登って行くと山頂には社殿があります。後で調べると、「五社稲荷神社」。 |
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参道入り口の石の鳥居 2016/4/24 |
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参道の石の階段 2016/4/24 |
社殿前のお稲荷さんとツツジ 2016/4/24 |
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参道中腹の赤い鳥居 2016/4/24 伊勢山古墳位置図 |
山頂へ登り、周囲を見渡せば、古墳の斜面にはたくさんのツツジが植えられています。ツツジの色はほぼ一色。様子からヤマツツジのようです。 |
更に古墳斜面を歩くと、何ヶ所かに石碑が建てられています。それぞれ ・御大典記念殖樹 ・絹笠大明神 安永二歳 ・稲荷神社社殿改築寄附者芳名 と刻まれています。
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古墳の南側には周濠と思しき地形も残されています。 | |
周濠と思しき地形 2016/4/24 |
周濠と思しき地形 2016/4/24 |
古墳の南側から。社殿部分が後円部。 2016/4/24 |
ところでツツジの由来は・・・ 参道入り口脇の石碑にはこう書かれています。
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ツツジの由来 2016/4/24 2016/4/24 |
ツツジの由来 2016/4/24 2016/4/24 |
古墳を後にして遠くから眺めると、ヤマツツジに包まれた古墳と社殿が、どこか京都辺りの山寺のようです。 |
ヤマツツジに包まれる社殿(古墳の西方から) 2016/4/24 |
古墳全貌(西方から) 2016/4/24 ヤマツツジに包まれる古墳(西方の麦畑から) 2016/4/24 |
※下記はいくつかのウェブサイトの情報を参照しました。 形式:前方後円墳。西側が前方部、東側が後円部(墳頂に五社稲荷社) 規模:全長67m、後円部径:42m、後円部高さ:5.5m、前方部幅:47.5m、前方部高さ:5m 名称:伊勢山古墳 五社稲荷古墳 荒砥村122号古墳(上毛古墳綜覧)、伊勢山E号墳 出土遺物:金環3、銀環7、石棺 築造年代: 6世紀末 周溝:墳丘の周囲には幅7mの楯形周濠 周濠の外側には周庭があり、外周施設を含む全長が80m 埋葬施設:片袖型横穴式石室、自然石乱石積み、後円部南に開口 |