鬼怒川上流4ダム(*1)の一つ「川俣(かわまた)ダム」。利根川水系鬼怒川に建設され、本体工事の着工は1957年、完成は1966年。4ダムの内、鬼怒川の最も上流に位置します。 川俣ダムの特徴は”瀬戸合峡”の存在。ダム下流に高低差百数十メートルの峡谷が流れ、ダム堰堤と平行に吊り橋”渡らっしゃい吊橋”が架かり、ダム右岸に建つ管理支所から吊橋までの遊歩道が整備されています。遊歩道の高低差は約30m、階段を登ったり下ったりのコースです。 遊歩道の途中にはコース最高峰と吊り橋の右岸袂に休憩所があり、右岸袂の休憩所には”天使の鐘”があり、峡谷に鐘の音を鳴り響かすことができます。 ”渡らっしゃい吊橋”を渡り、橋の中央付近からダムを望めば、目の前にドーム型アーチ式コンクリートダムの巨大な壁が大迫力で迫ります。足元を見れば水面までの高低差は約100m。高所恐怖症の人は要注意です。 訪れたのは2019年5月2日。里では新緑が芽吹き緑に覆われる時期ですが、取水位標高が976mのここ川俣ダムでは緑の足音は遠く、落葉樹の山肌はまだ冬景色。そんな中で咲くピンク色のアカヤシオの存在がひと際鮮やかで、アカヤシオ見物のためだけでも訪れる価値があります。 余談ですが、このアカヤシオ、どこでも咲くかと言えばそうでもなく、標高が重要要因のようです。以前、アカヤシオ見物を兼ねて登った群馬県の鳴神山(980m)や栗生山(968m)、三ツ岩岳(1032m)、烏帽子岳(1182m)は川俣ダムとほぼ同じ標高1,000m前後でした。 堰堤を歩き、はるか南方を望めば冠雪した山脈が見事ですが、恐らく太郎山と女峰山の連山と思われます。(2020/1/26 記) (*1)鬼怒川上流4ダム 湯西川ダム(2012年完成)、川治ダム(1983年完成)、川俣ダム(1966年完成)、五十里ダム(1956年完成) 【川俣ダムデータ】
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動画で紹介湯西川ダム(4分34秒) 2019/5/2 |
川俣ダム(ダム直下流の吊り橋から) 2019/5/2 川俣ダムの堤頂部。後方(左岸岩盤)は行き止まり。 2019/5/2 川俣ダムの堤頂部。後方(左岸岩盤)は行き止まり。 2019/5/2 |
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駐車場〜ダムの途中からダム湖川を望む 2019/5/2 右岸側岩盤に組み立てられた足場 2019/5/2 |
ダム堤頂の中間付近から下流側を望む 2019/5/2 左岸側岩盤に組み立てられた足場 2019/5/2 |
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工事看板
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川俣ダム直下流に架設された吊り橋「渡らっしゃい吊橋」 2019/5/2 ダム右岸の管理支所から吊橋までの遊歩道途中に設けられたあずまや 2019/5/2 遊歩道途中の山の斜面で咲くアカヤシオ 2019/5/2 |
川俣ダムへ向かう途中で見えた山々 2019/5/2 川俣ダム堰堤から南方を望む 2019/5/2 川俣ダム堰堤から南方を望む 2019/5/2 |
ダム湖・川俣湖と周囲の山々 2019/5/2 ダム湖・川俣湖と周囲の山々 2019/5/2 |
鬼怒川上流ダム群 2019/5/2 |
天皇陛下御在位三十年記念 平成31年2月24日 川俣ダムカード Ver.After DC |
川俣ダムカード Ver.2.0(2012.10) |