伊勢崎市波志江町にある溜池「蟹沼」。沼の周囲には遊歩道が整備されていますが、樹木や雑草が繁茂するので、地元行政区の区長会メンバー7人で、春から秋にかけて4,5回、伐採や除草を行います。木々や雑草が特に蔓延るのは南堰堤(→記事)。 2022年8月5日、いつものように作業を始めると、枝葉が繁茂するコブシの木の下の藪の中に何やら白い花。 「ん?ジャスミン?まさかこんな所にジャスミン?」 ジャスミンは我が家の庭でも栽培していて、花は良く似ていますが、葉っぱがちょっと違う。こちらの葉っぱは大きく、我が家のジャスミンの葉っぱは小さくて小判型、艶があります。しかも茎はツル性で切ると乳状の液体が垂れて来ます。こちらの花の茎を切ってみませんでしたが、乳が出る雰囲気ではありません。それと、こちらの花には雄しべが数本出ていますが、我が家のジャスミンからは出ていません。 「匂いは?」と鼻を近づけると、まさにジャスミンのような甘い香り。 「あれ?やっぱりジャスミン?・・・でも、どうしてこんな所に?」 この花、ウェブで「ジャスミン 似ている」で検索すると、クサギ(臭木)でした。花はいい香りがしますが、葉に触ると異様な臭い匂いがするため、この名前が付いたよう。花はジャスミンにそっくりなのにクサギと呼ばれるこの花。可愛そう。 Wikipediaによれば、「道ばたなどでよく見かけ、遷移においては、藪の状態の所に侵入する最初の樹木として先駆植物(パイオニア)の典型である。」とあり、藪状態のこの場所に生えていたことは珍しくなかったようです。 名前は可哀想ですが、葉はお茶や山菜として、果実は草木染などに利用され、欧米では観賞用に栽培されるとのこと。(2022/11/7 記) |
藪の中で白い花を咲かせるクサギ(蟹沼南堰堤で) 2022/8/5 花はジャスミンに似ていますが、葉っぱの様子が異なるクサギ。 2022/8/5 |