かつて、北関東自動車道・波志江PAには周辺一帯を含めた壮大な整備計画がありました。このページでは下記の2つを紹介します。 1.「SA・PAを活用した地域拠点整備基本計画」 【北関東自動車道(仮称)伊勢崎PA周辺整備】/平成10年(1998年)12月 2.「伊勢崎PA周辺地区整備構想」/2007年頃(*1) 両者共に北関東自動車道や上武道路の幹線交通網とPAを活かした観光拠点構想ですが、いずれも中止となりました。2番目の計画は全国的にも話題となったので、記憶に残っている人も多いことと思います。 現在は、流通拠点としての話題が賑やかで、隣接する伊勢崎市五目牛町や波志江沼の東部周辺では既に巨大な倉庫やトラックターミナル、工場等の整備が進行中です。 観光拠点構想から流通拠点へ変わった波志江PAと「波志江沼環境ふれあい公園」一帯。 当時を知る市の関係者は既に全員退職し、市議さんらもほとんど退任、あるいはほかの職に就き、多くの関係者にとって、「そんなこともあったなぁ」と遠い記憶になりつつあることと思います。 なぜに今更?北関東自動車の波志江PA(旧(仮称)伊勢崎PA)整備と、この機を掴んでスマートインター(SIC)誘致のために奔走した関係者の皆さん、PAやSICを活かした壮大な観光拠点整備を計画した皆さんに敬意を表し、またこのような構想の存在さえ知らなかった皆さんに対して、「刈谷ハイウェイオアシス」と同等になったかも知れない構想が存在したことをお伝えし、巨大な整備計画に接した時の参考にと紹介することにしました。詳しい経緯は追って紹介するとして、まずは計画図を紹介します。 なお、当サイト「Go!伊勢崎」は平成18年(2006年) 9月17日に開設。PA整備工事が進行中の頃でした。市内全域の記事を掲載しながらも、波志江PAとその後の波志江SIC、波志江沼環境ふれあい公園の整備工事は中心的位置付けでした。 (2024/7/23 記) (*1):正確な発行年月は不明ですが、「全国都市緑化フェアinいせさき(2008/3/29~11/9実施)」に合わせて計画されたので、2007年頃(あるいはそれ以前)と推定。 |
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プラン-Bを紹介する前に、当プランが置かれた当時の状況について、当サイトトップページのコラム「グッモーニン伊勢崎」にかいつまんで紹介しましたので、ここに改めて転記しておきます。(2024/7/26 記)観光拠点計画から流通拠点計画へ刈谷ハイウェイオアシス(以下、刈谷HO)の入場者数はTDL&TDSとUSJに次ぎ全国3位、1億人突破とのこと(→愛知県公式観光ガイド<)。2006年頃、伊勢崎市が北関東道・波志江SIC誘致計画を進める中、同時整備中の「波志江沼環境ふれあい公園(以下、H公園)」と一体化した観光拠点化計画がありました。SICに温泉試掘調査を行い、道の駅的施設を造り、SICとH公園を人道橋でつなぐ等、青写真が仕上がっていました。 同じ頃、全国都市緑化フェアが群馬県で開催されることになり、H公園は伊勢崎市のメイン会場となり、開催に合わせて観覧車を設置する計画が上がりました。現在の「ひまわり」より一回り大きく、夏でも快適に利用できるようエアコン付きで、既に大阪の泉陽興業に製作発注を済ませていました。この観覧車計画は観光化計画の糸口で、華蔵寺公園遊園地の遊具は順次移設。お手本となったのが刈谷HOで、当時の伊勢崎市議の有志の皆さんも刈谷HOを視察しました。 その矢先に、一部の市民や市議らから観覧車建設反対運動が起こり、テレビ各局が「2つの観覧車、公共事業の無駄、夕張の二の舞」等とバッシング報道を繰り返し、計画は頓挫。 現在のH公園はご近所さんの散歩道。駐車場は高速利用者の待ち合わせ場所、公園全体の一日の利用者は数十人からせいぜい数百人でしょう。刈谷HOの1億人には足元にも及びません。代わりに、近隣の農地が倉庫や工場になりつつあり、SIC周辺も工場&倉庫&トラックターミナル等流通拠点への計画も上がっています。観光拠点計画が18年の時を経て流通拠点計画へ。当時を知る関係者は引退したか別の立場。SICやH公園など、せっかくの観光資源も活かす機会を失いつつあります。(2024年6月16日) 夏の暑さで利用中止になる「ひまわり」一昨日、全国最高気温1位を枚方市(大阪府)に譲った(?)伊勢崎市。昨日は39.4度で再び全国一。昨日の上位10位11か所のうち、大阪府と埼玉県、福島県が各2か所。ほか岡山、広島、兵庫、京都、群馬と全国各地が猛暑でした。今年の7月は世界的に過去最も暑かったよう。報道によれば、華蔵寺公園の観覧車「ひまわり」は猛暑のために4日連続で利用中止になったよう。エアコン未整備なので夏の暑さで利用中止になる「ひまわり」。元々、1984年開催の「とちぎ博」で設置されたものを1985年に解体移設したもの。エアコン未整備に加えて老朽化に伴う維持補修費も高額だったよう。 ちょうどその頃持ち上がっていた「波志江沼環境ふれあい公園」をサテライト会場として開催される「全国都市緑化フェア」。この機会にと、「ひまわり」より一回り大きく、エアコン等の機能も充実した新しい観覧車を同公園に建設する計画が進んでいましたが、一部市民の反対で建設中止となりました。観覧車を引き金に、北関東道「波志江SIC」と一体化した大規模観光地化計画も頓挫し今に至りますが、夏に稼働できない「ひまわり」を見る度に思い出すできごとです。(2023年7月29日) |
平成 7年(1995年) 3月 | 北関東自動車道休憩施設整備基本構想を作成 |
平成 9年(1997年) | SA・PAを利用した地域拠点整備計画を作成 |
平成10年(1998年) 4月 | PA設置決定 |
平成14年(2002年) 3月 | PA北側の側道とPAに囲まれた土地利用や民間開発を含めた利用 |
平成14年(2002年)12月 | 道路公団がPAを買収する |
平成15年(2003年) 5月 | 付替側道の買収 |
平成16年(2004年) 6月 | PA工事着手 |
平成17年(2005年) 1月 | 伊勢崎市四市町村合併 PA周辺整備が新市建設計画に位置付けられる |
平成18年(2006年) 6月 | 議会一般質問でPA周辺開発の表明 |
平成18年(2006年) 8月 | PAから北に伸びる伊勢崎市道1-504号線の歩道の買収 |
平成20年(2008年) 9月 | スマートIC設置、太田まで高速開通、PA供用開始 |
平成24年(2012年) 3月 | 北関東自動車道 全面開通 |