先日、友人から、「ホームセンターで買ったハンガーラックが、衣類の重さでグラグラと頼りなく動くので、しっかりした物を作って欲しい」と依頼されました。以前、一段の衣類ラックを作ってあげ、それがシッカリしているからとの理由です。今回は2段で前回より一回り大きく、上段のバーは下から2mあります。横幅はクローゼットの内法寸法いっぱいの1.64m。 構造は骨組み構造とし、軸方向(バーの軸方向)と直角方向(両側の支柱面)の2方向の内、直角方向のフレームをトラスで組み、軸方向は門型ラーメン構造に。軸方向もトラスで組みたいところですが、その面は衣類用空間なので部材を組めません。取り合えず側面のみトラスを組み、設置した後でグラつくようならば再検討する方針で制作。結果的にはシッカリと安定したので再検討は不要になりました。軸方向の門型ラーメン用の横支材に幅9cmの板材を使用したので、隅角部の曲げ剛性をそれなりに確保できたようです。 床材は設計時の内容を変更し、衣類ケース用に、すのこ状の床を作って置きました。また、片方の側面の外側には、上段バーのみ片持ち梁構造で18cm伸ばし、コート用空間を確保しました。 部材の接続には木工ボンドを使用せず、ネジ釘のみで接続したので、不要になった場合には、数十本のネジ釘を外せば解体できます。 使用材料は下記の図面の通り。予算は、骨組み用木材が概略5,000円。バーの材料として、表面を化粧した4mの手摺用木製丸棒(※)を使用し、これが意外に高くて約3,000円。未化粧の丸棒や竹材、鋼管等を使用すれば、多少は安くできます。いずれ、ざっと一万円弱の予算です。(2017/12/9 記) ※:設計時は30φ。ホームセンタで販売していた手摺用丸棒はφ32mmとφ35mmだったので、35φに決定。 |
制作図 完成&設置側面の支柱面と「すのこ床」は個別制作し、設置場所で組立。部材接続はネジ釘使用。 使用状況上段にはシャツやジャケット。側面にコート。下段は衣類ケースと衣類。 |
2-Bar Clothes rack(2段衣類ラック)・制作過程 |
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ホームセンターで一次加工した材料。この後、斜めカットなどの2次加工。 |
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2次加工した材料。トラスの斜材の斜めカットなど。 支柱面のトラス制作 |
バーを掛ける半円形の溝加工 すのこ床制作 |