境三ツ木の彼岸花の里・冬景色(動画) [ 街中の花と緑動画一覧 ]  [ Home ]




更新:2010/1/15|彼岸花が咲く季節

境三ツ木の彼岸花の里・冬景色

 昨日、伊勢崎市公園緑地課のKさんから下記の「この緑濃い葉っぱは何?」の記事を読んで、素敵なレターが届きました。
 →こちらをどうぞ。(2010/1/15)

この緑濃い葉っぱは何?

 2009/12/12、境平塚へのサイクリング&取材の帰り、いつものように早川サイクリングロードを通って北へ向かい、境三ツ木の彼岸花の里の脇を通ると、毎年9月には真っ赤に燃えるような花を咲かせて人々を寄せる林が、濃い緑色の葉で覆われていました。
 「え、え〜っ?この緑濃い葉っぱは何や!?
 彼岸花と同じ位置にあるけど・・・でも、彼岸花の葉っぱならとっくに枯れてるだろうし。こんな冬の時期に青々と元気な葉っぱが・・・。
 ・・・まさか彼岸花の葉じゃないよなぁ?!」

 ・・・と、謎の植物のままだったので撮影した後も掲載するのをためらっていたのですが、やっぱり気になってネットで検索してみると、なんと、その「まさか」でした。
 ヒガンバナの葉は花が終わる頃に出てきて、寒い時期に色濃く繁り春先に枯れるとのことです。冬の間に、緑濃い葉っぱからたくさんの栄養を採り入れて翌年の開花に備えること、何だか鮮やかな花の裏に隠れた着実な命の営みを実感しました。
(2010/1/10 記)

(2分16秒) 撮影:2009/12/12
ゴーッと言う音は
彼岸花の里の西側の上武道路を
通過する車両の音です。

スタートボタンをクリックすると再生します。


Kさんからのレター

 「Go!伊勢崎」の「この緑濃い葉っぱは何?」は新鮮な驚きですね。ちょっと植物に詳しい者にとっては彼岸花は花の咲く時期は葉がなくて、花の無い秋から冬、春に掛けて青々と葉を繁らせる。当たり前だと思うことが、本来の植物の生理とは逆で冷静に考えると面白いものですものね。
 彼岸花は「まんじゅしゃげ」と言う名前が有名ですが、地方による通称名の本当に多い植物で、「地獄花」「幽霊花」「狐花」「捨て子花」「歯っ欠け花」などを代表として呼ばれています。私も正式名を覚える前に「はっかけばな」と母から教わりました。歯が欠ける花とは随分と恐ろしい名前ですが、この花の通称名はどの地方でも必ず恐ろしい名前なのは面白いものです。きっと毒があると言うことで、人の手に触れないようにと言う教えが、忌み嫌う名前をつけることによって、逆説のように伝えられたと言うことなんでしょうね。「この川には河童が居る」と伝え、流れの激しい川に子供が近づかないようにして子供の水難事故を避けた、と言うことと同じような気がします。

 ところがお隣の韓国では、「相思華」という日本とは随分と違ったイメージの植物と捉えられています。彼岸花が花と葉が同時に出ることが無いことから、「葉は花を思い、花は葉を思う」という意味らしいですが、隣同士で随分と捉え方の違う植物ですよね。彼岸花のことを誰かに言うときは、「韓国では相思華と言って・・・」と韓国のたとえ話を持ち出すと良いかも知れませんね。

 この花は園芸植物として完成された特殊な姿であり、欧米では「リコリス」という名前の園芸植物として数百の品種があり、大変愛好されています。日本でも時期になると白い花の彼岸花が咲いた、と言うようなニュースが流れることがありますが(境三ツ木の「彼岸花の里」にも植えられています)、これは彼岸花の園芸品種「リコリス・アルビフローラ」と言う品種が混ぜて植えられているだけの話で、大型園芸店に行くと時期になると普通に売っています。
 彼岸花が有毒植物であることは有名なのですが、「トリカブト」に代表されるような猛毒植物かというと疑問も残るところです。食べれば腹をこわすのは間違いが無いようですが、どの程度の毒性があるかということについて本で読んだことがありません。彼岸花は「救荒食」としても有名で、有毒植物であるにも関わらず水にさらして毒抜きをして食べた、という記述をよく目にします。
 彼岸花は日本人の考えているイメージとは違い、欧米人にとってはそのオリエンタルな花の姿から「リコリス」という名前で大変愛好されており、近年、日本でもこの「リコリス」を見直す動きがあり、愛好者が増加しています。数年後には各家庭の庭を「リコリス」が彩るようになることがあると思います。(公園緑地課 K )

 さて、皆さんは「地獄花」ですか? それとも「相思華」ですか?
 私は「相思華」がいいです。
 お互いに想いながら永遠に会えない悲しい運命の花と葉。ちょっと切なく深い名前だと思います。ちょうどロミオとジュリエットのようです。(2010/1/15 記)



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