「花と緑とお地蔵さん」が「オープンガーデンいせさき」に初参加したのは2018年。初参加の年、案内図を見て「あ、県道桐生伊勢崎線のちょっと北だね」と簡単に考えていたところすぐには到達できず、近所を行ったり来たり。目安と言えば「あずまスタジアム」ですが、「近くに見えて遠かりし」。「あずまスタジアム」の北東200mほどの位置にあり、しかも間にあるのは水田のみですが、田んぼを横切る訳にも行かず、周りに回って結局は迷い道。 そんな苦労の末に辿り着いた「花と緑とお地蔵さん」は、行き止まり道の一番奥。車の往来もなく、庭の南側と西側には2mほど低い高さに水田が広がり、見晴らしが良く、太陽も庭全体にさんさんと注ぎます。「花と緑とお地蔵さん」はそんな立体感を活かした庭で、2回目の参加となった2019年には、庭の南側斜面が様々な大きさの石で土留めされ、山の斜面をイメージさせていました。 庭全体に漂うのは自然の山野の雰囲気。南側の水田に降りられるよう勾配が設けられ、小規模ながら気分は山路、家に居ながらにしてハイキング気分を味わえます。登山が趣味の庭主さんの意図が十分に反映されていますが、更に特徴的なのは、各所に置かれた陶器の置物。庭の名前が示すようにお地蔵さんもいますが、童や鬼っ子、河童、翁と媼、観音様など多数。どれも可愛らしくてひょうきん、愛嬌たっぷり。そして共通に感じるのが温かさと優しさです。陶芸も趣味とする庭主さんの気持ちがどの作品にも現れているように感じます。 庭を一回りして一息入れ、改めて入り口から眺めれば、玄関先の花壇では株立ちの木が涼しそうに枝を伸ばし、枯れ木や古い農具がオブジェとして置かれ、周囲を花や葉っぱが埋めます。庭の中央は芝生が広がり、古木を利用したベンチや椅子が置かれ、自然の癒しを感じます。 立体的で山野の雰囲気が漂い、そこかしこに佇むお地蔵さんや鬼っ子。「お、こんな所に!」と、置物を見つけることを楽しみながら一回りする頃には、どこか癒されて懐かしい気分に浸る、そんな「花と緑とお地蔵さん」でした。(2020/4/14 記) |
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寄り添う翁(おきな)と嫗(おうな)寄り添う翁(おきな)と嫗(おうな) 可愛いお地蔵さん・合掌木陰で合掌・可愛いお地蔵さん |
庭の随所に陶器の置物 |
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水辺で寄り添う河童のカップル 一角の鬼っ子。瓦の小屋に鎮座。 |
寄り添う河童のカップル これは・・・? こちらも一角の鬼っ子 |
何とも優しい表情のお地蔵さん 竹に包まれた母子 太めの置物、存在感タップリ |
母子でしょうか 木の雛段に勢揃い かぐや姫ならぬかぐや地蔵。優しい笑顔に癒されます。 |
体格のいい鬼っ子3人。庭番でしょうか。 石の小屋でくつろぐ翁と媼 玄関先で花に囲まれたお地蔵さんが合掌 鬼っ子・二者会談中 |
お客さんを迎える玄関先玄関先の涼しそうな株立ちの木。周囲を囲む古木や古い農具、花や葉っぱ。 花や葉っぱに包まれた玄関。後ろの脱穀農具が懐かしい。 花器として生まれ変わった大きな古木 |
庭の真ん中に広がる芝生の庭。様々な落葉樹が涼しそう。 様々な大きさの石で土留めされた庭の南側斜面 庭の南側に緩く盛り土された小山(山頂から庭を見る) 庭の南側に緩く盛り土された小山 庭の南側に緩く盛り土された小山の斜面を彩る花や葉っぱ |
庭の南側の段差 小山の山頂の木陰 |
庭の南西斜面の石畳 小山の山頂から眺める庭 |