「オープンガーデンいせさき」の「茂呂の3軒」の一軒、「小さなナチュラルローズガーデン」。毎回お邪魔していると、庭の形状やシマトネリコ、ジューンベリー、モミジ、コニファー等の大きな樹木の位置を覚え、主役のバラたちの居場所も把握し、お邪魔する前にイメージが出来上がっていますが、訪れてみると大概そのイメージは思い込みであることに気付かされます。 特に今年はお邪魔した途端に例年と何かが違うことに気付き、しばらく眺めている間に、その理由が庭が一回り大きくなっていることと理解しました。一回り大きくと言っても、庭全体の面積が広くなった訳ではありません。樹木がそれぞれ一回り大きく育ち、根元を埋める宿根草類の種類と植栽面積が増え、コンクリート面と芝生面が草花たちに少し占領され、草木や花の量が増え、その変化が以前よりもボリュームを感じさせてくれました。 バラも毎年同じではありません。印象に残るのが、「オープンガーデンいせさき」が始まった当初から、家の壁を覆うように咲いていた「ピエール・ドゥ・ロンサール」が一旦枯れ、その主役的役割を穴埋めするかのように他のバラたちが存在を示してくれたこと。主役が枯死した時の落胆とそれを乗り越えた時の自信は庭主さん本人にしか分からないこととは思いますが、見せていただく立場としても、この経緯は、ガーデニングの難しさと奥深さを教えてくれます。 何度伺っても覚えられないバラの名前ですが、色や大きさ、八重の量と形、色のグラデーションやまだら模様など、視覚的印象は残ります。その意味で、今年の「小さなナチュラルローズガーデン」のバラは、玄関へ続くアーチの白バラ、モミジ東側の八重が深い淡い肌色のバラ、薄ピンクで八重が少ない野ばらのようなバラなどが印象的でした。「ピエール・ドゥ・ロンサール」の復活も順調で、リビング前のガラス窓や壁を覆い始めていました。数年以内には完全復活も期待できそうです。 ご夫婦で楽しむガーデニング。バラが主にご主人、宿根草や草花、山野草が主に奥様。全体のボリュームが増えた中で、奥様担当の量が増えたように感じました。上州群馬ならではでしょうか。夫婦円満の秘訣です。端役的存在ながら、落葉樹木や葉っぱ類、山野草にも興味がある私としては、嬉しい変化です。 毎年訪れていても少しずつ変化する「小さなナチュラルローズガーデン」。日々手入れされる庭主さんにとってその変化は僅かのようですが、一年ぶりに見学させていただく私にとってその変化は大きく、それを見い出し、感じることの楽しさも与えてくれる、そんな「小さなナチュラルローズガーデン」でした。(2019/6/3 記) |
庭に入って真っ先に出迎えてくれるバラたち 2019/5/11 順調に復活中のピエール・ドゥ・ロンサール 2019/5/18 |
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バラと宿根草のシンフォニーだ(by 彦摩呂) 目に鮮やか、黄色のバラ 2019/5/18 |
白バラと宿根草 2019/5/11 小路脇を彩るバラ 2019/5/18 |
レモンイエローの大輪のバラ 2019/5/18 気品あふれる淡い肌色のバラ 2019/5/18 玄関へ続くアーチを飾る白バラとピンクのバラ 2019/5/18 |
八重が深くゴージャスなバラが多い中、シンプルさと色の淡さが印象に残りました。 2019/5/18 |
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深紅のバラ 2019/5/18 涼しそうな休憩コーナー 2019/5/11 |
八重が複雑で深い大輪のバラ 2019/5/18 日が変わってバラが選手交代 2019/5/18 |
上品でゴージャスなバラ「ウィリアム・モリス」。今回特に印象に残りました。2019/5/18 淡い黄色の鉢植えのバラ 2019/5/18 |
ジューンベリーとシマトネリコの足元を飾る百合やシラン、ミヤコワスレなど 2019/5/11 バラと一緒に部屋の前を飾るジャーマンアイリスやジギタリス、ハーブなど 2019/5/11 |
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家の前を飾るラベンダーなどの草花 2019/5/11 |
塀沿いを飾るギボシやミヤコワスレ等 2019/5/11 |
レンガの小路と周囲を飾る花たち 2019/5/11 塀沿いの半日蔭の場所で元気に咲き揃うミヤコワスレ 2019/5/11 |