間野谷大墓場の多層塔
完全とはいえないが五重塔で、基礎は方形格狭間のないもので、軸部をもち上に屋根が四ツかさねてある。仏教では、すべて割り切れない奇数を尊び、無限の意ありといい四ツの屋根ということは一部破損したもので五重塔であったようだ。上部は九輪でなく、五輪塔上部と同類のものである。この塔は初層軸部を除き、各層は軸部、屋根を一石に彫り軸部はほとんど ない程屋根がなっていっている。軒反りは真反りで厚さもある。両端の線もやや内側に傾斜が始り厚みも減少している。
由緒等はまったくなく共同墓地内にある新井家のものだという。
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