発症から初期診断、入院決定まで■2019年9月3日(火)2019年9月3日の朝、顔を洗っていると右目に水が入って来ました。「あれ?何で?」 「何か変」と思いながら洗顔を終えてうがいをすると、今度は右の口元から水がこぼれてしまいます。 「あれれ?何で」 改めて鏡を見ると右の口元が開いています。開けているつもりはありません。口元を閉じたり右側に引き上げようとしても動かない。 脳から指令を送っているのに1mmも動きません。不安が過ります。■2019年9月4日(水)不安の中一日を過ごし、一晩寝れば治るかと淡い期待を抱いて翌朝を迎えましたが、症状は治るどころか更に悪化した様子。右目を固く閉じようとしても閉じられず、涙がこぼれています。気になりながらも朝食をとると、右の口元から味噌汁がこぼれてしまいます。「これは、脳梗塞に違いないっ!」そう判断して、すぐに地元の脳専門病院のM病院に駆けつけました。即入院になることも想定して、カミさんに運転してもらって、診察も同行してもらいました。一時間ほど待つうちに診察室へ呼ばれ、状況を説明し、問診を受け、手足の動きや眼球の動き、顔の動きなどの診断を受け、血液検査とMRI検査を受けることに。その結果・・・
上記3病院についての説明を受けた結果、麻酔科専門病院であるG病院で受診することを決定。紹介状を書いてもらい、MRIの画像データを受け取り、これでM病院での診察は終了です。脳のMRI検査が異状なしだったのは安心しましたが、今後の治療を考えると不安が残ります。ちなみに、紹介状や画像データは封筒に収めて閉じられ、患者である私が開封することはできません。 ■2019年9月5日(木)翌日5日に受診したかったのですが、5日は麻酔専門医である院長さんが休診で、翌々日の9月6日に受診することに。何もしないで丸一日待つのも不安なので、顔面麻痺についてウェブ検索し、国立病院機構・熊本医療センターのサイトで「顔面神経麻痺について、顔面神経麻痺のリハビリについて」との記事を発見。記事によれば、
不安が高じたのは、別のサイトで見つけた記事。それは・・・ 発症後半年以上過ぎると、顔面神経が脂肪やタンパク質に変質してしまい、その場合には自身の他の神経(太ももなど)を移植する手術も必要で、手術しても完治するとは限らないとの記事です。自分は発症してから3日目の受診なので、多分大丈夫だろうと思いはするものの確信はありません。 ■2019年9月6日(金)不安を抱きながら前橋市にある麻酔科専門病院・G病院で受診。開院前に到着し、午前9時には受診。問診を受け、額のしわ寄せ、目の開閉、「イー」や「ウー」の発音、眼球の動きなどの診断を受け、末梢性右顔面神経麻痺と診断され、入院して治療することになりました。顔面麻痺の様々な症状をチェックし、その結果を40点満点で数値化して記録するとのことで、初診時における点数は11点/40点でした。100点満点に換算すれば28点。赤点です。このテストは治療の途中と退院時にも記録するとのことで、今後の治療によってどれだけ高得点を得られるか、期待と不安が入り混じります。主な治療方法は 高気圧酸素療法看護士さんから高気圧酸素療法と、その効果を上げるための星状神経ブロック注射について詳しい説明を聞き、婦長さんから入院計画や入院に関する注意点の説明を受けて一旦帰宅。洗面具や着替え、部屋ぎ、モバイルPCやiPad等の入院準備をして、6日の午後1時30分には入院しました。発症してから3日目の入院です。(2019/10/24 記) |
入院初日■2019年9月6日(金)午前9時に受診し、一旦帰宅して入院準備し、午後1時30分には入院。入院後すぐに処置が始まりました。
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入院 から |
月日 | 処 置 内 容 | 症状ほか |
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2日目 | 9月7日 (土) |
5:40起床 6:35ラクトリンゲル液500mL点滴、 採血 10:10星状神経ブロック注射 10:35高気圧酸素治療(2回目) |
BP:120/60 |
3日目 | 9月8日 (日) |
日曜日なので高気圧酸素治療なし。 16:00ラクトリンゲル液500mL点滴 |
食べ難さは更に増す。 右眉、右上瞼、口の右側の弛みも更に進む。 BP:120/60 |
4日目 | 9月9日 (月) |
5:30起床 6:35ラクトリンゲル液250mL点滴(*) 10:10星状神経ブロック注射 10:30高気圧酸素治療(3回目) 14:30心電図測定→結果は異常なし (*)酸素治療が朝一番の時は、点滴は250mL。 |
※高圧酸素治療中、タンク内で減圧15分前から尿意を催すがギリギリセーフ。 血液検査の結果、今回はヘルペスウィルス等の細菌が原因ではなく、突発性であることからベル麻痺である。リウマチ反応は出ていないが炎症反応(CRP定量)が高い(2.54)。別病院で治療中である旨を伝える。 症状の改善なし。食べ物、飲み物が口からこぼれる。 BP:122/58 |
5日目 | 9月10日 (火) |
5:30起床 6:45ラクトリンゲル液250mL点滴 採血 8:40星状神経ブロック注射 9:00高気圧酸素治療(4回目) 15:25レントゲンで骨密度測定 15:30〜15:50リハビリ室で自転車こぎ |
BP:130/76 |
6日目 | 9月11日 (水) |
6:00起床 7:00ラクトリンゲル液250mL点滴 9:00星状神経ブロック注射 9:15高気圧酸素治療(5回目) |
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7日目 | 9月12日 (木) |
6:10起床 6:40ラクトリンゲル液250mL点滴 8:50星状神経ブロック注射 9:05高気圧酸素治療(6回目) |
BP:138/82 |
8日目 | 9月13日 (金) |
14:25ラクトリンゲル液250mL点滴 16:00星状神経ブロック注射 16:25高気圧酸素治療(7回目) |
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9日目 | 9月14日 (土) |
土曜日は午前中に高圧酸素治療を受けられるが、前日から外泊し、午後に戻ったので高気圧酸素治療なし。 16:15ラクトリンゲル液500mL点滴 |
微妙に回復しているように感じる |
10日目 | 9月15日 (日) |
祝日なので高気圧酸素治療なし。 9:35ラクトリンゲル液500mL点滴 |
入院 から |
月日 | 処 置 内 容 | 症状ほか | ||
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11日目 | 9月16日 (月・祝) |
祝日なので高気圧酸素治療なし。 16:20〜17:25 ラクトリンゲル液500mL点滴 |
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12日目 | 9月17日 (火) |
6:00 起床 6:00〜6:30 病院内と駐車場をウォーキング 7:50 採血 9:20〜10:40 ラクトリンゲル液500mL点滴 14:00 星状神経ブロック注射 14:20〜15:15 高気圧酸素治療(8回目) 14:30 心電図測定→結果は異常なし |
BP:142/70(16:00) |
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13日目 | 9月18日 (水) |
6:10 起床 6:30〜7:00 ラクトリンゲル液250mL点滴(*) 8:45 星状神経ブロック注射 9:00〜10:30 高気圧酸素治療(9回目) 13:00〜13:40 リハビリ室で自転車こぎと腹筋 14:00 シャワー |
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14日目 | 9月19日 (木) |
6:00 起床 6:40〜7:17 ラクトリンゲル液250mL点滴(*) 7:25 朝食(*) 8:45 星状神経ブロック注射 9:05〜10:25 高気圧酸素治療(10回目) 11:00〜リハビリ室で自転車こぎと腹筋 16:00〜リハビリ室で自転車こぎと腹筋 |
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15日目 | 9月20日 (金) |
6:00 起床 6:32〜7:08 ラクトリンゲル液250mL点滴(*) 7:30 朝食(*) 8:50 星状神経ブロック注射 9:13〜10:35 高気圧酸素治療(11回目) 12:50〜13:40 リハビリ室で自転車こぎと腹筋 14:10 回診 14:30〜15:20 リハビリ室で自転車こぎと腹筋 |
BP:138/70(14:00) |
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16日目 | 9月21日 (土) |
6:00 起床 6:18〜6:50 ラクトリンゲル液250mL点滴(*) 8:50 星状神経ブロック注射 9:10〜10:35 高気圧酸素治療(12回目) 午後の治療はなく、明日は日曜日のため外泊。 |
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17日目 | 9月22日 (日) |
日曜日なので高気圧酸素治療なし。 16:15〜17:25 ラクトリンゲル液500mL点滴 |
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18日目 | 9月23日 (月・祝) |
祝日なので高気圧酸素治療なし。 6:00 起床 6:00〜6:30 院内と駐車場をウォーキング 9:40〜10:50 ラクトリンゲル液500mL点滴 |
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(*)酸素治療が朝一番の時は点滴は250mL。 朝食は通常は午前8時のところ7時30頃に用意してもらう。 |
入院 から |
月日 | 処 置 内 容 | 症状ほか | |
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19日目 | 9月24日 (火) |
14:00 外泊から戻る。 14:30 回診 (今週一杯で退院してよいと伝えられる) 15:00〜15:40 ラクトリンゲル液点滴 16:00 星状神経ブロック注射 16:15〜17:38 高気圧酸素治療(13回目) |
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20日目 | 9月25日 (水) |
6:00 起床 6:27〜6:47 ラクトリンゲル液250mL点滴 725 朝食 8:40 星状神経ブロック注射 9:05〜10:30 高気圧酸素治療(14回目) 11:00〜11:45 リハビリ室でトレーニング(*) 14:10〜14:50 リハビリ室でトレーニング 15:00 シャワー |
●顔のマッサージを始めて良いとの許可が出た。 ●目と口元の垂れ具合が減り、麻痺が一見分からないようになった。 ●うがい時にこぼれる水の量が減った BP:120/66(13:50) |
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21日目 | 9月26日 (木) |
5:00 起床 6:30〜7:00 ラクトリンゲル液250mL点滴(*) 7:30 朝食 8:40 星状神経ブロック注射 9:00〜10:30 高気圧酸素治療(15回目) 11:00〜11:40 リハビリ室でトレーニング 16:00〜16:30 リハビリ室でトレーニング |
BP:129/70(9:00) BP:120/60(15:00) |
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22日目 | 9月27日 (金) |
6:00 起床 9:40〜11:00 ラクトリンゲル液500mL点滴 12:40〜13:10 リハビリ室でトレーニング 13:55 星状神経ブロック注射 14:10〜15:35 高気圧酸素治療(16回目) 15:55〜16:20 リハビリ室でトレーニング 16:25 シャワー |
BP:130/78(14:10) | |
23日目 | 9月28日 (土) |
6:00 起床 6:35〜7:15 ラクトリンゲル液250mL点滴(*) 7:30 朝食(*) 8:50 星状神経ブロック注射 9:07〜10:30 高気圧酸素治療(17回目) |
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24日目 | 9月29日 (日) |
日曜日なので高気圧酸素治療なし。 16108〜17:20 ラクトリンゲル液500mL点滴 |
BP:140/74(16:10) | |
25日目 | 9月30日 (月) |
6:00 起床 6:30〜6:53 ラクトリンゲル液250mL点滴 7:30 朝食 8:45 星状神経ブロック注射 9:00〜10:30 高気圧酸素治療(18回目) 10:40 診察室で受診(退院時受診) 11:20 退院 |
BP:143/78(9:00)
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(*)酸素治療が朝一番の時は点滴は250mL。 朝食は通常は午前8時のところ7時30頃に用意してもらう。 リハビリ室のトレーニング:自転車漕ぎや腹筋(入院中の筋力低下、運動不足を補うため) |
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2019年9月3日朝の洗顔中、突然見舞われた顔面麻痺。 当初、症状から自己判断して脳梗塞かと思い脳外科を受診。その結果脳に異常はなく、顔面麻痺と診断され専門の病院に入院。治療方法は星状神経ブロック注射と高気圧酸素治療のセットを繰り返し受けること。 治療開始後、この治療の治癒状況に関してネットで調べ、治療担当の看護士さんに尋ねると・・・ 「治療十回以内で効果が出る人、十数回で効果が出る人、制限数の30回受けても治癒しない人等様々」 とのこと。自分の場合は・・・ 回復の兆候を感じ始めたのは9回目辺りから。口の中に残ってしまう食べ物の量が減ったと感じた頃からです。以来治療回数を増やすたびに回復を実感し、14回目頃からは「必ず治る」と確信するに至りました。 最後の治療は退院日。18回目です。治療後、退院時の診察を受け、主治医から「ほぼ完治!」と診断され、麻痺テストは40点満点中39点でした。残りの1点は退院後の宿題です。麻痺中に衰えていた筋肉を回復するため、口をすぼめたり顔を動かすリハビリを行いこと。 古希を過ぎた年齢になって突然見舞われた顔面麻痺。一時はどうなるかと不安な日々を過ごしましたが、完治したことに喜びを感じています。お世話になった病院の皆さん、ありがとうございました。(2020/2/15 記) |