世界遺産・高山社跡(群馬県藤岡市) [ 建造物遺産 ]  [ Home ]

高山社(群馬県藤岡市)

世界遺産・「富岡製糸場と絹産業遺産群」の構成要素

富岡製糸場と絹産業遺産群・Index

富岡製糸場(富岡市)荒船風穴(下仁田町)田島弥平旧宅(伊勢崎市)高山社跡(藤岡市)
このページ内→長屋門主屋(蚕室・外観)蚕室・内部敷地内の他の建物など資料



掲載日:2014/6/24 画像下の日付は撮影日

高山社 写真や資料追加掲載

 高山社を最初に訪れたのは2012年 7月21日(土)。その3ヶ月後の10月27日、伊勢崎市の景観サポーター事業として再訪しましたが、初回訪問時に解説員の方に懇切丁寧に説明いただき、写真もたくさん掲載したので、追加紹介することもないと判断して今日まで至っていましたが、先週末6月21日、「富岡製糸場と絹産業遺産群」が正式に世界遺産に登録され、改めてこの2度の訪問時の写真を調べると、何と、2度目には主屋の外壁や2階の雨戸などが補修されていることに気付きました。そう言えば、初回訪問時に、解説員の方から、「この後、何ヶ所かを補修します」と説明された記憶があります。
 今回の世界遺産登録後、当サイトも閲覧者が増加していて、高山社跡にとって重要な建物である主屋が、現状と異なる写真を掲載していては藤岡市さんに申し訳なく思い、追加掲載することにした次第です。主屋を始め、外便所や往時の様子を示すいくつか展示資料なども追加掲載します。史跡保存の参考に、補修前の姿も何点か残して掲載しておきます。(2014/6/24 記)。
主屋(蚕室・外観)敷地内の他の建物など資料

富岡製糸場と絹産業遺産群 世界遺産登録決定!

掲載日:2014/6/21
 2014年6月15日からカタールのドーハで開催されている第38回世界遺産委員会において、6月21日、日本時間の午後4時55分、「富岡製糸場と絹産業遺産群」がめでたく世界遺産に登録決定されました。
詳しくはこちら

掲載日:2012/7/26 画像下の日付は撮影日

富岡製糸場と絹産業関連施設・視察ツアー

 7月21日(土)、伊勢崎市の景観サポータの仲間3人と回った「富岡製糸場と絹産業関連施設視察ツアー」の最後の見学地は高山社跡(たかやましゃあと)。高山社跡は平成24年7月12日、「富岡製糸場と絹産業遺産群」として、文部科学省世界文化遺産特別委員会において、推薦候補として決定されたことを受けて、土日祝祭日にも開館し、午前9時から午後4時までは解説員の方が現地に常駐して解説を行っています。
 場所は藤岡市高山。高山社の創始者・高山長五郎の名字が地域の地名になっています。高山家は代々名主を務める家柄だったとのこと。

 この日は土曜日で、サポータのSさんが事前連絡し、解説員の方が待機していてくれて、蚕室内部や敷地内の全ての建造物について懇切丁寧に解説していただきました。始めての高山社跡見学でしたが、非常に内容の濃い時間を費やす事ができました。特に蚕室については、一階や二階、屋根裏まで見学させていただき、長五郎が研究と試行錯誤を経て確立した養蚕飼育方の一つ「清温育」にとって、非常に重要である換気構造や炉の役割等について、現物を見ながら学ぶことができました。
 この日の見学時間は午後2時50分から4時半までの1時間40分。解説員さんには時間を超えて詳しく説明していただきました。ありがとうございます。
 明治末期から大正時代にかけて日本の養蚕技術を指導した高山社発祥の地「高山社跡」。
 高山長五郎は研究と試行錯誤の中で「清温育」を確立し、その技術を全国に広めるべく、「養蚕改良高山社」を組織し、全国から生徒を集め、第1種が本科生一学年30人、第2種が300人、1年を1期として3年で卒業と言う、現代で言う「養蚕技術専門学校」のようなシステムを築きました。
 高山長五郎没後、その意思を継いだ町田菊次郎は高山社を益々発展させ、明治34年には明治期における全国唯一の私立甲種養蚕学校として開校します。この時の生徒は本科と別科に分かれ、本科は1学年50人、3年で卒業です。別科は男子部・女子部からなり、授業は3学期制で、3年で卒業です。

 明治時代に養蚕技術を学ぶ私設専門学校を創設し、この高山社がその発祥の地として重要な役割を果たしたこと、その知識を背景に見学した今回の高山社跡。当時の生徒や教師たちが、この地、この場所で日々切磋琢磨して技術の修得に勤しんでいた事に想いを馳せると、自分もタイムスリップしてその場所にいたような錯覚に陥り、当時の生徒や教師の日常生活を調べて、自主映画などを制作すれば、きっと面白い映画になるだろうなどと思った次第です(2012/7/26 記)。

高山社跡位置


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長屋門



高山社は、メイレイクヒルズとツインレイクスの2つのゴルフ場に挟まれた群馬県道道176号沿いにあります。
この辺まで車で来れば、道路よりも5~6m高い位置に建つ立派な長屋門が目に飛び込んで来ます。
2012/7/21


長屋門前の石垣。
2段積み、一部3段積みになっていて、
小段もそれなりのスペースがありますが、当時の用途は分かりません。
2012/7/21


長屋門前の平場
2012/7/21

県道176号から長屋門前までは、南北両方向からの斜路で入れます。
2012/7/21


長屋門の通用門。この左手の水平格子窓から、来客の確認と入場許可を出したとのことです。現代の「守衛室」でしょうか。
2012/7/21

長屋門前の石積みの下には自然石で造られた排水暗渠があります。
2012/7/21


排水暗渠の中の様子
2012/7/21


重厚な造りの長屋門(敷地内から)。この右側の門は今でも普通に開閉できます。
左側の門はヒンジ部の変形のためか、下端が地面に食い込みんでいます。
2012/7/21

長屋門を敷地側から
2012/7/21

長屋門を敷地側から
2012/7/21

2012/10/27
 この日、たまたま近くへ用事があったと言う伊勢崎市都市計画部都市計画課景観係(景観サポータの所管部署)のHさんが私らを待っていてくれて、5人一緒に見学しました。Hさん、仕事熱心。・・・で、近くへの用事って何だったの?




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主屋(蚕室・外観)

 高山社の蚕室の大きな特徴は、入母屋の上に造られた通風用高窓(高山社では気抜きと呼ぶとのこと)で、島村の養蚕農家の高窓が屋根の全幅に亘っているのに対し、高山社は3つの独立した高窓になっています。この3つの高窓の位置に、それぞれ各階を貫通する換気構造と加熱用の火鉢用の炉が設備されています。


壁が白壁に補修され、二階雨戸が障子に置き換えられ、往時の姿に近付いたようです。
2012/10/27



高山社蚕室(長屋門側から)
2012/7/21



高山社蚕室(壁補修前)
2012/7/21

2012/10/27



蚕室玄関脇に置かれた
高山社全体のジオラマ
2012/7/21



高山社蚕室構造の模型
2012/7/21

白壁と障子が似合う高山社蚕室(壁補修後)
2012/10/27

一階と二階との間で、外に張り出した梁。
対になって、南側に3ヶ所あります。
2012/10/27

この雨戸袋の板は当時のままとのこと
2012/7/21


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蚕室・内部

3つの高窓位置の各階の床に設備された換気構造と加熱用の火鉢用の炉

1階の天井に設備された火鉢用の炉
2012/7/21

1階の天井(2階の床)に設備された
火鉢用の炉と換気用格子
2012/7/21

1階の床に設備された火鉢用の炉
2012/7/21

居室
2012/7/21

廊下(蚕室と居室部を繋いでいます)
2012/7/21

2階へ上がる階段
階段下の収納部がフルスペースで確保され、茶箪笥のようになっています。
2012/7/21


居室。高い天井、襖に書かれた書、節がなく、きめ細かな柱材など、
当時の重要物は展示していないとのことですが、
それでもまだ十分に当時の名家の面影を残しています。
2012/7/21



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2階の蚕棚
2012/7/21

2階床の換気構造
2012/7/21



2階床の換気構造
上を歩かないよう要注意
2012/7/21

「ずー」になった蚕を乗せる木のお盆
2012/7/21


2階の蚕室
2012/7/21



3階屋根裏
2012/7/21


2階蚕室から3階屋根裏へ上るための空間
2012/7/21

付近に生息するキツツキが建物に進入し、板壁や障子に穴を明けてしまうとのこと。
2012/7/21

3階屋根裏へ上るための空間
2012/7/21


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敷地内の他の建物など


外便所(大3個、小1個)
2012/7/21


外便所。外壁が補修されました
2012/10/27


排水貯水槽
2012/7/21

井戸(現在使用されていません)
2012/7/21


敷地内の平地。
この右手後方はゴルフ場
2012/7/21


ゴルフ場との境界竹藪にあった穴
2012/7/21

境界杭(国指定史跡境界)
2012/7/21


境界杭(こちらの面は文部科学省)
2012/7/21


桑貯蔵庫
2012/7/21


奥の建物:蚕室、手前のシートで覆われた建物:台所・風呂
2012/7/21

建物用地と思われる石積み
2012/7/21

東蚕室跡 2012/10/27


東蚕室跡 2012/10/27

建物用地と思われる石積み
2012/7/21

高山社・資料


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高山社養蚕学校初代校長 町田菊次郎



在学証明 書下付願 明治28年

高山社と甲種高山養蚕学校の全景

高山社 飼育日誌 大正3年

現存t建物の東側にあった
4つの天窓を持つ平屋建ての蚕室
●「国指定史跡 高山社跡」 発行:藤岡市教育委員会。A3版表裏カラー。4つ折り。
●「養蚕 高山社跡」 発行:群馬県、問い合わせ先:藤岡市教育委員会。A4版表裏カラー。
●「養蚕指導の妙技-高山社と分教場-」、2009年10月23日-12月13日 発行:藤岡市文化財保護係藤岡歴史館
  A4版全6ページ、一部カラー。

【問合せ先】
■藤岡市教育委員会 文化財保護課 TEL 0274-23-5997(直通)
■高山社跡事務所 TEL 0274-23-7248
■藤岡市観光協会 TEL 0274-22-1211
■高山社を考える会 TEL 0274-22-1230





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