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粕川・鮭の魚道工事

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一之堰(いちのせき)(上武道路の下流)

掲載日:2021/6/9 ▲ページTopへ
 2021年2月頃、自宅から赤堀方面へ向かって五目牛(ごめうし)町内の農道を走っていると、道路脇の畑に何やら工事看板
 「あれ、こんなところに?何の工事?」 看板を読むと「付帯構造物本復旧」とあります。
 「畑の中に構造物?しかも公共事業で?」
 謎解きをすべく見渡すと、畑後方の粕川右岸堤防の管理用道路上に現場事務所らしき小屋が建っています。
 「あ、なんだ、粕川の関連工事か」と分かったものの、畑に入る訳にも行かず、堤防の管理道路は工事のため通行止めになっていて、工事関係者は見当たらないので話も聞けないし・・・と、工事内容が分からないまま月日が経過。3月末には完了しているだろうと4月上旬に出かけると、堤防道路はまだ通行止め。どうやら当初の工期は延長されたようです。
 その後、関心が薄れた5月末頃、気が付いてみると現場事務所も工事看板も撤去されていて、「それじゃあ」と昨日6月8日、改めて出かけて来ました。
 「付帯構造物」だけの情報だったので、水門あるは用水か何かの分水施設だろうかと予想しながら現場を見ると、

お〜、これは魚道(階段式)ではないか!

 この地(粕川「一之堰」)上流2.3kmの「赤堀せせらぎ公園」脇では、毎年2月下旬、赤堀南小学校の児童らを中心に鮭の稚魚の放流会が開催され(→記事)、関係者に話を伺うと、
 「育った鮭が遡上しようとしても、粕川には何ヶ所か難所があるんですよね」
 確かに仰る通り。私が把握している範囲でも、御嶽山・自然の森公園の西(魚道施工済み)、JR両毛線・旧粕川鉄橋下の堰(魚道施工済み)、二之堰(魚道の一部を確認済)、ここ一之堰胴山古墳の東側の堰(魚道未確認)があります。
 2015年12月、JR両毛線下流500mの宮前橋まで遡上したを確認し、動画を撮影したことがありますが(→記事)、鹿島親水公園(→記事)にしろ赤堀せせらぎ公園にしろ、まだ道のりは残っています。

 魚道は階段式。遡上する鮭が一段一段ずつ、力を尽くして上る姿を想像するだけで、命をつなぐ尊さと強さを感じます。いつの日か、この魚道を遡上する鮭の勇姿を見られる日が訪れますように。

 魚道中心にお伝えしましたが、今回の工事には、魚道区間をカバーする堤防斜面の護岸ブロック工事等も含まれていたようです。(2021/6/9 記)

工事概要

■工事名:小規模農村整備事業 粕川一之堰付帯構造物本復旧工事
■発注機関:伊勢崎市経済部土地改良課
■工事会社:鈴木建設株式会社

一之堰右岸側に復旧された魚道(画像左)。後方は上武道路。 2021/6/8

復旧された魚道と護岸ブロック。左は粕川の本流。 2021/6/8

階段式魚道の下端部。切り欠き部が左端右端と交互に設けられています。鮭が力を緩めた瞬間に、
水流で一挙に押し流されず、階段内のプールに留まることができるようにとの配慮でしょう。
 2021/6/8

JR両毛線・旧粕川鉄橋下の堰

掲載日:2015/7/7 ▲ページTopへ
 2015年6月1日工期で築造工事が進んでいたJR両毛線・粕川橋梁下流の魚道。6月28日に現場を訪れると、無事に工事完了した様子で、完成した魚道を水が流れていました。いつの日か、この魚道を鮭が遡上する光景を見ることができるでしょうか。
 伊勢崎市境島村付近の利根川を鮭が遡上するのは11月下旬(→記事はこちら)。同じ頃にこの魚道と御嶽山の西の魚道を訪れてみましょう。(2015/7/7 記)

粕川の魚道を飛び跳ねる鮭(期待を込めた合成画像) 2015/6/28

粕川に架かるJR両毛線の下流の魚道、2015/6/28(1分31秒)

粕川の魚道、内部に6段の階段、隅に切り込み。 2015/6/28


粕川の魚道(下流右岸堤防から) 2015/6/28

掲載日:2015/4/26 ▲ページTopへ
 ちょうど4年前、御嶽山・自然の森公園の西で施工された粕川の魚道工事を紹介しました。その時、「粕川は、この魚道を溯上した後、更に上流のJR両毛線の堰次なる難所」と伝えましたが、昨日、久々に粕川サイクリングロードを走ると、その「次なる難所」で何やら工事が進んでいて、工事案内を探すと、何と魚道工事でした(@_@)。
 前回紹介後、ある伊勢崎市議さんとお喋りした時、「御嶽山の所だけじゃダメなんですよね、両毛線の所も遡上できないんですよね」と教えていただき、この場所が難所であることを知ったのですが、それから4年、いつかは実現するものなんだなぁ・・・と感慨深い思いが湧きました。4年前の市議さんの話では、沿線の小学生たち(伊勢崎北第二小だったか殖蓮小、はたまた赤堀南小だったか忘れました)が鮭を放流するものの、堰があって遡上できないことを残念に思っているとも聞きました。来シーズンには鮭の遡上を見ることができるでしょうか。こちらは境島村の利根川の鮭の遡上の様子です。(2015/4/26 記)

●工事場所:一級河川 粕川 伊勢崎市平和町地先
●工期:平成27年1月24日〜平成27年6月1日
●工事会社:トーモー株式会社さん
●事業者:伊勢崎土木事務所

JR両毛線下流で進む魚道工事 2015/4/25

堰の中央西側に設置中です。 2015/4/25

工事案内 2015/4/25

右岸下流堤防から。後方はJR両毛線のPC橋梁 2015/4/25
 ところで、この堰を遡上した後はどこが難所になるのでしょう。粕川サイクリングロード走行時のざっとの記憶では、伊勢崎税務署の北西に段差の低い落差工、また華蔵寺公園東に自然石の堰がありますが、いずれも遡上できそうです。次なるは間之山橋上流の二ノ堰、更に北上して上武道路の側道下流の一ノ堰。この二つの堰は河川全幅を塞いでいますが、開閉装置付きなので、フラットにできます。実際に、台風直後にフラットになった状態を写真に収めました(→こちら)。二ノ堰は西側に分流路がありますが、役目は不明です。その昔(50年以上前になりますが)、この分流路は西桂川と粕川の合流部まで流れていました。余談ですが、一の堰付近は子供の頃の水浴び場でした。
 一ノ堰の上流では胴山古墳の南東に自然石の落差工がありますが、ここも遡上できそうです。更に、胴山古墳東側に全幅の堰があります。この堰の機能は確認していませんが、左岸側に管理小屋がありますので、開閉できるのかも知れません。
 さらにその上流の赤堀南小の南西(史跡・女堀(桂川)との交差部)東側に自然石の落差工があって、それを越えれば赤堀せせらぎ公園まで到達します。赤堀せせらぎ公園の北端部にはシッカリした堰があって、難所かも知れません。更に上流を辿って西野神社付近まで、何ヶ所かの落差が思い浮かびますが、また別の機会に。(2015/4/26 記)


粕川と胴山古墳(五目牛町)
2009/3/15

上武道路下流(一ノ堰)
2010/8/7

間之山橋上流の二ノ堰
2011/9/10

華蔵寺公園の南東
(伊勢崎税務署の北西)
2006/12/2

JR両毛線高架化前の粕川の堰 2006/10/8

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JR両毛線・旧粕川鉄橋周辺の改修工事

 2011/4/30、JR両毛線の旧・粕川鉄橋撤去後の粕川では河川改修工事をほぼ終了し、河川敷内の土嚢や工事用道路の鋼板、また水路切り回し用のコルゲートパイプ等が全て片付けられていました。右岸側の玉石積みの天端コンクリートが未完でしたが、高架橋下の道路工事と合わせて行うようです。
 前回のレポート時に気にかけていた堰の魚道は見当たりませんでした。また粕川付近の高架橋両側の道路新設工事も路盤工まで進んでいましたので、他の区間の近況と併せて後日紹介します。(2011/5/6 記)

旧・粕川鉄橋があった位置(西側から東方)
左側の橋梁はJR両毛線の高架橋
2011/4/30

旧・粕川鉄橋があった位置から下流側
手前の玉石積みが右岸側(伊勢崎駅側)
2011/4/30
 2011年3月
 JR両毛線の旧粕川鉄橋は2010年11月下旬に撤去されましたが、撤去後の現地では護岸や河川の改修工事が進んでいます。
 また鉄橋位置の左右岸では、高架橋下の側道工事も同時に進んでいます。
 完成後の姿はまだ見えて来ませんが、粕川のこの場所には2段の堰が設けられていて、昭和の中頃には付近の子供たちのプール代わりの遊び場で、私も危険を承知で何回か遊んだ記憶があります。上の堰から下の堰への流れは、今で言う「ウォータースライダー」でした。

JR両毛線の旧鉄橋が撤去され、河川や護岸の改修が進む粕川 2011/3/6
 話が飛びますが、今年の2月に、粕川沿いの御岳山自然の森公園西側の堰に、鮭が溯上できるように魚道を設けたとのことですが、その堰の上流ではこの堰が難所とのことです。(2011/3/20 記)

粕川横断用の工事用仮設道路。
コルゲートパイプで水路の切り回し。
2011/3/6

下流側に昨年度末に完成した天増寺橋付近の水路切り回し
2011/3/6

鉄橋があった位置。左右岸の後ろ側では側道工事も進んでいます。
右側は新しいJR両毛線の橋梁。
2011/3/6

粕川の宮前橋上流に戻った鮭(動画) 2015/12/8



粕川の宮前橋上流に戻った鮭 2015/12/8 (1分32秒 )

御嶽山・自然の森公園の西

掲載日:2011/4/24 ▲ページTopへ
 粕川は「御嶽山・自然の森公園」の南側で広瀬川に合流します。その合流地点のすぐ北側には堰がありますが、2011年1〜2月の期間、魚道工事が行われました。鮭の溯上は9〜12月頃とのこと、鮭が無事に生まれ故郷に戻る姿を楽しみに待ちましょう。故郷に戻る習性はアユにもあります。粕川でアユも放流しているのでしょうか。鮭やアユが産卵のために生まれた場所へ戻る習性を「母川回帰(ぼせんかいき)」と呼ぶそうです。
 なお、粕川は、この魚道を溯上した後、更に上流のJR両毛線の堰が次なる難所とのことです。旧JR両毛線の鉄橋を撤去後、2011年3月時点で河川改修工事が行われていますが、魚道が造られるかどうかは未確認です。完成した頃にまた出かけてみましょう。(2011/4/24 記)

鮭の溯上のための魚道(2011年2月に完成)
はるか後方には赤城山 2011/3/27

魚道のアップ画像 2011/3/27



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