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カゲロウ(蜉蝣)

掲載日:2017/10/25
 先日10月19日、部屋から庭を眺めると、ガラス窓に何やら細長い昆虫が停まって、じっとしています。近付けば飛んで行ってしまうだろうと思いながら、そっとカメラを向けても、動ずる様子もなくじっとしています。体長を超える長い尾(尾毛)が伸びていてスマートです。羽は薄くてメッシュのように透けて、トンボに似ています。まるで、ディズニー漫画のピーターパンに登場する妖精・ティンカーベルのようです。

 ウェブで調べると、この昆虫はカゲロウ(蜉蝣) 。Wikipediaによれば、その生態
幼虫はすべて水中で生活し、多くは川の比較的きれいな流域に生息するが、湖沼や浅い池、水田など止水域に棲むものもある。】
 とあります。我が家の近くには粕川と西桂川が流れ、華蔵寺沼がありますが、華蔵寺沼は澱んでいて「きれい」とは言い難いです。考えられるのは粕川でしょうか。我が家から直線距離で330mの位置です。

 羽化については、同じくWikipediaによれば、
【羽化の時期は春から冬まで種や地域によって異なる。初夏の頃が最も多く、時間も夕方頃が多い。羽化場所は水中、水面、水際など種によって異なる。羽化したものは亜成虫 (subimago) と呼ばれる。亜成虫は、飛び立って後、別の場所で改めて脱皮を行い、そこで初めて真の成虫になる。】
 とあります。我が家を訪れたカゲロウ、どこで羽化し、飛んで来たのでしょう。こんな華奢な身体でよく頑張ったものです。風にでも飛ばされてやって来たのでしょうか。また、成虫は餌を取らず、水中に産卵すると、ごく短い成虫期間を終えるとのこと。言い換えれば、産卵のためにのみ成虫になり、産卵後は死を迎えると言うこと。交尾中、あるいは交尾後にメスに食べられてしまうカマキリのオスもそうですが、種の保存のための自然界の掟は厳粛でさえあります。
 ちなみに 人間との利害関係は薄いようです。
【人との直接的な利害関係が薄い昆虫で、人に噛み付くこともなく、毒を有することもない。 】とあります。

 ところで、カゲロウ(蜉蝣) の漢字はなかなか書けませんが、カゲロウがふわりふわりと宙を飛ぶ姿が妖精が浮遊しているように見えるので、「浮遊」の漢字の偏(へん)を「虫(むし)へん」に変えて、浮遊する虫=「蜉蝣」と覚えれば、書くことができそうです。ただ、カゲロウの由来は、空気が揺らいでぼんやりと見える「陽炎(かげろう)」からとも言われているようなので、「陽炎」からは連想しないように。ちなみに、「カゲロウ」を日本語変換すると、蜉蝣陽炎のほかに、トンボを意味する「蜻蛉」なども出てきます。

 虫一匹との出会いですが、色々と勉強になりました。余談ですが、ガラス窓越しにアップ画像で撮りましたが、ガラス面が汚れているのがよく分かりました。きれいに拭き掃除しなくっちゃ。(2017/10/25)

我が家に飛来したカゲロウ 2017/10/19 9:55

我が家に飛来したカゲロウ 2017/10/19 9:52




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